大宮北vs幸手桜
大宮北が部員10人の幸手桜を投打に圧倒
昨年に、幸手商と幸手高校が統合する形で新たにスタートした幸手桜だが、1~3年生まで全部員で10人しかいない。シートノックでは、外野は省略して内野だけを行って、動きを確認していた。
そんな状況なので、守備の破綻がなければと心配していたが、スコアこそ10対0のコールドゲームという形になったものの、目を覆いたくなるようなプレーはなかった。
また、奥野君とセンターからリリーフのマウンドに立った窪田君も四球もあったが、ストライクが入らなくなって…という形ではなかったのもよかった。というよりもむしろ、最初の判断が甘かったというところもあったのかもしれないが、センターの窪田君やレフトの塚田君はスライディングでの好捕球もあった。自分たちのやれる範囲の中で、精一杯のことはやれたという印象だった。
大宮北は初回、2四球などで2死二三塁としてから、5番大谷君が左前打してまず2点を先取。さらに2死二塁から、山岸君のタイムリーと死球を挟んで吉澤君の中前打などでこの回4点。3回にも、2死から山岸君が中前打で出ると、続く青栁君が右越三塁打して加点。そして、4回にも山岸君の2点タイムリーなどで4点を追加し、5回には2死二塁から中野君の右中間打で二走を迎え入れてコールドゲームとした。
6番ながら、この日の山岸君は3打数3安打3打点と大活躍だった。
大宮北のエース那須君は、下手投げで低めに丁寧にボールを集めており、そう簡単には打たれないだろうなという印象だ。ストレートも伸びがあって、下手からこれだけのストレートは、かなりの威力である。4イニング投げて失策の走者を一度に塁へ進めたものの危なげなく、許したのは2安打のみ。
5回は大宮北・佐々木秀一監督は2年生の澁谷君を投入したが、先頭打者こそ自らの失策で出したものの、その後をしっかりと抑えた。
コールド負けだったものの、幸手桜も、打たれての失点だったので、納得のいくものだったといえようか。一つひとつのプレーに関しては、しっかり丁寧にこなしていたという印象である。
(文=手束仁)