試合レポート

東洋大姫路vs新湊

2011.08.16

東洋大姫路が着々とベスト8進出

 いよいよ3回戦に突入する。1試合目は兵庫代表の東洋大姫路対富山代表の新湊の対決である。
東洋大姫路はエース原 樹理を中心とした守りで勝ち上がっていくチーム。
そして新湊龍谷大平安を挙げたばかり。エース袴田の我慢強さをそのまま表わしたチームで、あの大応援団が彼らを後押しする。どんな試合になるか楽しみであった。

1回の表、エース原が無失点に抑えると、その裏、東洋大姫路は2番林がレフト線を破る二塁打で出塁。おき二死1,2塁となって5番妻鹿。、東洋大姫路は初球から盗塁を敢行。捕手は三塁へ送球したが、これがレフトへ逸れて、その間に生還し、、東洋大姫路が先制する。
2回の裏、後藤田がレフト前ヒットで出塁。原のヒットなどで一死1,3塁のチャンスを作ると9番中川が初球スクイズを決めて2対0とする。

4回の表、新湊はワンアウト1,2塁のチャンスを作ったものの、川筋の二塁併殺でチャンスを潰す。5回の裏、袴谷がレフトの頭を超える三塁打を放つ。そして沢田が投手強襲ヒットで1点を返し、2対1と1点差にする。


 しかしそこから息詰まるような投手戦。
快調なペースで抑えていく原と我慢強く打たせて取る袴田。試合は8回まで進行する。

8回の裏、、東洋大姫路は4番増田がセンター前ヒットで出塁。5番妻鹿が送り、6番後藤田、7番家入も続き、8番原。1ボール2ストライクから速球を打ち返し、センターを超える二塁打。これにより2点を追加。ここまで中々追加点を奪えなかった、東洋大姫路にとってエースの一打は大きかっただろう。
だがセンターは伸びる打球を予測できなかったのが痛かった。
そこから新湊は緊張の糸が解けたのか。ミスも繰り返し、この回は一挙9点を入れる。

そして9回の表、原が締めてゲームセット。
、東洋大姫路が2006年以来のベスト8に進出した。粘り強い戦いで勝ち進む、東洋大姫路。
守りでは隙のないカバーリング、バックアップを見せ、打ちでは相手のミスを逃さない走塁。
そして畳みかける打撃が光る。凄味ではなく、嫌らしく。東洋大姫路が試合巧者ぶりを発揮した。

新湊は8回に乱れてしまったのは残念であったが、それまで2対1と粘り強い戦いを見せたのは見事だった。
彼らの戦いぶり、そして新湊の大応援団。
記憶に残すチームだったことは間違いないだろう。

(文=河嶋宗一)

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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