中日・堂上はヤクルト戦で好調も…今季、元気のない愛工大名電OB
8月30日に行われた中日対ヤクルト(ナゴヤドーム)の一戦。中日は4-1で迎えた8回2死一、二塁の場面で代打・堂上直倫が試合を決める2点適時二塁打を放った。
今シーズンの堂上は打率.213(174打数37安打)と打撃面で苦しんでおり、レギュラーの座をつかめずにいる。
しかし、ヤクルト戦にはめっぽう強い。なんと、ヤクルト戦では打率.353(34打数12安打)、7本塁打、15打点の成績を残している。12安打の内訳を見ると、本塁打が7本、二塁打が2本と75%が長打。OPSは優秀とされる.900をはるかに超える1.418。
これは、今シーズンのセ・リーグ最高値である鈴木誠也(広島)のOPS1.016を超えていることになる。もちろん打席数は少なく参考値ではあるが、それくらい堂上はヤクルト戦において結果を残しているということだ。
元気のない愛工大名電OB
高校時代の堂上直倫
そんな堂上は愛工大名電高校(愛知県)の出身である。OBにはイチロー(元・マリナーズ他)や工藤公康(現・ソフトバンク監督)、山崎武司(元・中日他)とレジェンド級の選手が数多くいる。
今シーズンは堂上の他に3人の選手がNPBでプレーしている。
その中のひとりである谷口雄也(日本ハム)は、今年から背番号が「4」へ変更となり飛躍を期待されていた。しかし、一軍での出番は29試合にとどまり、結果を残すには至っていない。
昨年の新人王でもある東克樹(DeNA)は故障で出遅れたこともあり、ここまで7試合の登板しかない。そのなかで4勝2敗、防御率3.76とまずまずの数字を残しているが、期待値からすると物足りない感はある。十亀剣(西武)も打ち込まれるケースが多く、防御率は5点台と苦しい内容だ。
このように今シーズンは元気のない選手が多いのである。
これから迎えるシーズン終盤で愛工大名電OBたちは復調するだろうか。ヤクルト戦の堂上のような活躍を期待したい。
【愛工大名電高校OB・今シーズン成績】
<野手>
堂上直倫(中日)
80試合/打率.213(174打数37安打)/11本塁打/31打点/1盗塁
谷口雄也(日本ハム)
29試合/打率.234(47打数11安打)/2本塁打/10打点/0盗塁
<投手>
十亀剣(西武)
16試合/4勝5敗/82.2回/奪三振50/与四球25/防御率5.23
東克樹(DeNA)
7試合/4勝2敗/38.1回/奪三振31/与四球10/防御率3.76
※数字は2019年8月30日終了時点
文=勝田聡