高松商vs高松工芸
これぞ千両役者、高松商・植田 理久都、決勝2ラン!
これぞ千両役者の仕事だ。
香川大会のオープニングゲームに登場した前回大会準優勝の高松商は、高松工芸に序盤5点を失う苦しい戦いも5対5で迎えた7回表一死一塁から4番・植田 理久都(3年・捕手・178センチ86キロ・右投右打・東かがわリトルシニア出身)が高校通算10本目、大会第1号となる2ランを左翼芝生席中段へ叩き込み勝ち越し。
植田は続く8回表にも二死一塁から米麦 波留(2年・遊撃手・168センチ67キロ・右投左打・香川県立高松北中出身)の激走も光る左前適時打。春、右ひざ膝蓋骨脱臼により厳しいリハビリを超えて復帰した主将が、完全に試合の主導権をわがものとした。
なお、米麦は好走塁に加え、1対5で迎えた3回表一死二、三塁では5番・朝倉 佑哉(3年・右翼手・176センチ75キロ・左投左打・さぬき市立南中出身)の2点適時打へつなげる左前適時打。奇しくも旧チームの米麦 圭造(國學院大中退)、植田 響介(現:慶應義塾大1年)コンビの実弟「米麦・植田」の3・4番が2年連続で高松商打線を活性化している。
高松商でもう1つ評価したいのは1回表無死満塁の場面から2番手マウンドに立ち、実質2失点完投した1年生左腕・香川 卓摩。東かがわリトルシニアでは四国屈指の左腕として鳴らし、侍ジャパンU-15代表トライアウトにも参加した期待の逸材は、167センチ56キロの細身から最速135キロのストレートを中心に内角攻めもいとわない強心臓ぶりを見せた。
一方、敗れた高松工芸は1回裏に4番・平井 洵貴(3年・三塁手・174センチ73キロ・右投右打・高松市立第一中出身)の左中間2点二塁打と6番・西原 侑来(3年・捕手・165センチ65キロ・右投右打・高松市立香東中出身)の2点適時打で4得点。2回裏にも平井の適時打で大きくリードを奪ったが、3回以降は高松商バッテリーの強気の配球に翻弄され、ホームが遠かった。
(レポート=寺下 友徳)
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