広島の最年長・松山は代打での勝負強さを発揮、曾澤と秋山は奮起に期待
広島・松山 竜平
いよいよ2月1日から春季キャンプがスタートする。新人たちは各球団で合同自主トレを行い、プロの水に慣れようとしている。一方でベテラン選手たちはそれぞれのペースでトレーニングを行っていることだろう。
さて、このオフも多くの選手が引退したが、各球団のベテラン選手事情はどのようになっているのだろうか。各球団の年長者3人を振り返ってみたい。(※年齢は2023年の満年齢)
新井貴浩新監督体制となった広島では、このオフに長野 久義外野手(筑陽学園出身)がトレードで巨人に移籍したため、最年長が38歳になる松山 竜平外野手(鹿屋中央出身)となった。
昨シーズンの松山は88試合の出場で打率.217(152打数33安打)、2本塁打、23打点と低迷。しかし代打では打率.259(54打数14安打)、1本塁打、12打点を記録した。代打での12打点はリーグトップの数字でもあり、ここぞの勝負強さを見せている。今シーズンも代打の切り札として存在感を発揮することができるか。
松山に続くのが今年35歳を迎える會澤 翼捕手(水戸短大付出身)と秋山 翔吾外野手(横浜創学館出身)の1988年生まれコンビになる。
會澤は昨シーズン、チームトップの79試合でスタメンマスクをかぶった。しかし打率.207(290打数60安打)、3本塁打と不振に陥った。これは1軍に定着した2014年以降でワーストの数字。しかも今シーズンは坂倉 将吾(日大三出身)が捕手として起用されることが決まっており、會澤にとって正念場のシーズンとなる。
昨シーズン途中から加入した秋山は途中合流の難しさだけなく、体調不良での離脱もあり44試合の出場で打率.265(155打数41安打)、5本塁打の成績に終わった。今シーズンは開幕から日本にいることもあり、調整の難しさは減る。現時点で新井監督は起用法を明言していないが、1番あるいは3番での出場が濃厚だ。そこで西武時代の2019年以来の打率3割を目指すことになる。
一方の投手陣では會澤と秋山の1歳下にあたる野村 祐輔投手(広島広陵出身)が34歳で最年長。野手陣と比べると全体的に若い選手が多い編成となっている。
<2023年広島年長者上位3人>
※外国人選手除く
※2023年の満年齢
松山 竜平(外野手/38歳)
會澤 翼(捕手/35歳)
秋山 翔吾(外野手/35歳)
(記事=勝田 聡)