楽天育成1位の石田駿(栃木)は高校、大学時代に公式戦登板なし!指名に「寺内監督へ感謝」
楽天に育成1位指名を受けた石田駿(栃木)
10月26日にNPBのドラフト会議が行われ、123人(支配下74人、育成49人)の名前が読み上げられた。とくに育成ドラフトでは昨年の33人を大きく上回る49人が指名を受けた。これは史上最多の指名数でもある。
その育成ドラフトでは、ルートインBCリーグ(以下BCリーグ)から5名の選手が指名を受けた。もっとも早くに名前を呼ばれたのが、石田 駿(投手/栃木→楽天育成1位)である。
石田はサイドスローから150キロ前後のストレートを投げ込む右腕。今シーズンは32試合に登板し、31回を投げ防御率3.48を記録した。奪三振は39個となっており、奪三振率は11.32と三振を奪う能力に長けている。
9月30日に行われたBC選抜対ヤクルト二軍の試合では、9回のマウンドに上り1安打、1四球と走者は出したものの無失点でしのいでいる。
今シーズンが1年目だった石田は静清高校では無名の存在で公式戦は未経験。進学した九州産業大学でも昨年ドラフト指名を受け、今回チームメートになった福森 耀真(楽天5位)や1年秋に新人賞を受賞した浦本 千広(日本製鉄東海REX)らの存在もあり、公式戦での登板は1試合もない。
そんな石田がBCリーグの門を叩き、わずか1年で育成とはいえドラフト指名を受けるまでになったのは驚きだ。
指名後の会見で石田は、「高校、大学と公式戦の登板がない中、寺内(崇幸)監督に今シーズンずっと投げさせてもらって嬉しく思います」とまずは寺内監督への感謝を表した。
栃木を率いる元巨人の寺内監督も「育成から出発ということで今シーズン何度も救ってくれた。大きな期待を持って送り出したい」とエールを送っている。
またNPBでの目標を問われると、「まず支配下に上がって一軍で投げられるように投げられるようになることが直近の目標。持ち味である真っ直ぐを武器に三振を獲っていきたい」と豊富を語った。
続けて、「真っ直ぐだけではNPBの世界では抑えられないと思うので、真っ直ぐが生きるような変化球を投げたい」と課題についても言及している。
自慢のストレートを武器に、まずは支配下登録を目指すことになるが、高校、大学で無名の存在で公式戦未経験からどこまで飛躍することができるだろうか。石田の投球に注目だ。
(記事:勝田 聡)