3年目・正随は全国制覇を経験！広島大卒組の甲子園経験メンバー

2014年夏の甲子園で優勝を経験している正随 優弥（大阪桐蔭出身）

　開幕から3週間ほどが経過した。すでに多くの新人選手が一軍でデビューを果たし立派な戦力になっている。

　なかでも野手では牧 秀悟（DeNA）と佐藤 輝明（阪神）の活躍が目立つ。この両選手は大卒でプロ入りを果たしているが、いずれも高校時代に甲子園への出場経験はなかった。高校時代に甲子園という大舞台を経験していなくても、1年目からこれだけ活躍する選手は多くいるのである。

　そこで各球団の過去5年のドラフト指名された大卒選手たちの甲子園出場歴を調べてみた。

　広島は森浦 大輔（天理高→天理大→2020年2位）、大道 温貴（春日部共栄高→八戸学院大→2020年3位）、矢野 雅哉（育英高→亜細亜大→2020年6位）と大卒ルーキー3人全員が開幕一軍入りを果たしている。そのなかで高校時代に甲子園出場があるのは森浦ただひとりだけだった。

　森浦は2年時の2015年春・夏と2回の甲子園に背番号「11」で出場した。春の大会では初戦の糸満高戦で1回、2回戦の健大高崎高戦で0.2回を投げ無失点と好投。しかし、夏の大会では出番がなかった。

　昨年の新人王である森下 暢仁（大分商→明治大→2019年1位）は、1年生ながら2013年夏の甲子園で背番号「11」をつけてベンチ入りを果たしている。しかし、2年生エースの笠谷俊介（現ソフトバンク）がいたこともあり、登板機会は訪れなかった。

　宇草孔基（常総学院高→法政大→2019年2位）は2015年春の甲子園に出場。3試合全てにおいて「1番・二塁」でスタメン起用され、本塁打を含む4安打を放っている。初戦の米子北高戦では、個人最多タイとなる1試合5盗塁をマークした。ちなみにこのときのエースは1学年下の鈴木昭汰（現ロッテ）だった。

　名門・大阪桐蔭高出身の正隨 優弥（大阪桐蔭高→亜細亜大→2018年6位）は、2014年夏の甲子園に出場。2回戦では明徳義塾高の岸 潤一郎（現西武）から2安打を放った。また準決勝の敦賀気比高戦では平沼翔太（現日本ハム）から三塁打を記録。4番として香月一也（現巨人）らとともに最上級生としてチームを優勝に導いている。

【過去5年のドラフト指名選手の甲子園出場有無】
※育成指名は支配下登録された選手のみ
※◎が甲子園出場歴あり（ベンチ入り）

＜2020年＞
2位：森浦大輔（天理高→天理大）◎
3位：大道温貴（春日部共栄高→八戸学院大）
6位：矢野雅哉（育英高→亜細亜大）

＜2019年＞
1位：森下暢仁（大分商→明治大）◎
2位：宇草孔基（常総学院高→法政大）◎
5位：石原貴規（創志学園高→天理大）≈

＜2018年＞
2位：島内颯太郎（光陵高→九州共立大）
6位：正随 優弥（大阪桐蔭高→亜細亜大）◎

＜2017年＞
3位：ケムナ・ブラッド・誠（日南高→日本文理大）
6位：平岡敬人（育英高→中部学院大）

＜2016年＞
1位：加藤拓也（慶応高→慶応大）
3位：床田寛樹（箕面学園高→中部学院大）

（記事：勝田 聡）