栄北vs大宮東
緩急を覚えた栄北のエース・高木が5安打完封!
5安打完封の栄北の高木大地投手
埼玉県大会3日目。ここから昨秋ベスト8で、地区予選免除となった学校が続々と登場する。昨秋ベスト8の栄北は、伝統校・大宮東と対戦した。
栄北は大宮東の先発・柿沼 勇輝の立ち上がりを攻め立てる。3四死球で一死満塁のチャンスを作り、5番武井の押し出し死球で1点を先制。二死満塁から7番宅島の左前適時打で2点目を入れ、さらに8番嶋村の押し出し死球で3点目を先制。2回裏には一死一、三塁から4番塚田の中前適時打が飛び出し、序盤で4点をリードした。
投げては栄北の先発左腕・高木 大地が好投を見せる。本人曰く直球の最速は130キロ半ばながら、緩く大きく曲がるカーブ、スライダーを低めに集め、大宮東打線から凡打の山を築き、スコアボードに0を並べた。そして9回表も三者凡退に抑え、5安打、1四球、154球の完封勝利で夏の北埼玉大会のシードを確定させた。完封勝利の栄北の先発・高木は
「変化球をしっかりと低めに集めることができてよかったです。また、この試合は初回の入りが一番大事だと思っていたので、四球で走者を出しましたが、しっかりと抑えられて良かったです」と、 好投の要因を冷静に振り返った。また、高木は昨秋からの成長として、後半の投球に安定感が出てきたことを挙げた。「今まで後半で失点することが多かったので、後半で粘ることもテーマでした。しっかり最後まで粘ることができてよかったです」。
また栄北の佐久間 信孝監督も「高木がよくなったのは身の丈に合った投球ができるようになったこと。球速がない投手であることを自覚し、どうすればストレートを速く見せることができるのか?それを自ら考えてできるようになったのが、成長点だと思います」と、緩急自在なピッチングを見せたエースの成長ぶりに目を細めていた。
(取材・写真=河嶋 宗一)