古川学園高等学校(宮城)
集合写真(古川学園高等学校)
素振りは1時間で720スイング
■古川学園はどんな学校?
宮城県大崎市にある古川学園高等学校は1954年に古川商業専修学校として創立した私立校。1956年、男女併学となり古川商業高等学校に改称し、2003年から現校名へ。2008年には中学校を設立し中高一貫校となった。女子バレーボール部は全国優勝12回を誇る名門で、リオ五輪にはOGの佐藤 あり紗選手、田代 佳奈美選手の2名がメンバー入りした。野球部は09年秋の宮城県大会で優勝。昨秋はベスト8に進出している。
■古川学園野球部の練習環境
現在、野球部は2年生16名、1年生14名の計30名。野球部専用のグラウンドは小学校の跡地ということもあり両翼80mの変形。外野の後方へのフライを捕る練習ができないため「外野を通常より前にし、後ろを広くして守備練習を行っています」と、山本 勝義主将。また、バッティング練習では「全員で円になり、声を合わせて5秒間に1スイング。これを1時間であれば720スイングしています」と、素振りに力を入れている。
■古川学園を引っ張る選手は?
昨秋は、一番としての役割を全試合で果たした遊佐 大輝選手。全試合で打撃や守備が好調だった遠山 健太選手。エースが故障の中、先発を任された西條 尚輝投手らが活躍。また、捕手の菅谷 凌太選手はゲームの流れを読んで配球を考え、相手の戦術を予想して裏をかくことができるプレーヤー。山本主将も「盗塁阻止や守備のピンチの場面で悪い流れを断ち切る守備を見せてくれます。打撃も長打力があるので一発に期待したい」と、評価している。
昨夏は初戦敗退を喫した古川学園。新チームは、練習試合で実戦感覚を養い、走塁と打撃の攻撃面を強化してきたという。秋季大会を振り返り、山本主将は「打撃練習の成果か、チャンスをつくることはできました」と、話すが、「チャンスで一本が出ず苦しい試合展開になってしまいました。また、攻撃の流れが悪いせいか終盤で集中力が切れてしまうこともあったと感じています」と、反省点を挙げている。
■この冬への意気込み
山本主将は「体がまだまだ小さいので、一冬を越えて体を大きくします」と抱負を掲げた。また、チームのテーマは「長所を伸ばし、短所をなくすこと」だという。そして、「春季大会では、秋の結果を越え、東北大会に出場できるよう頑張りたいです」と話す山本主将。目標は宮城のトップに立つことだ。
最後まで諦めない気持ちが試合中の声や行動に表れるチーム
ここからは、早坂 諒選手(2年)と菅谷 凌太選手(2年)の二人にお話を伺いました!
Q. 秋季大会で見つけた課題を教えてください。
早坂:守備力です。
菅谷:チームとしては、守備面の強化と終盤での得点力が課題です。特に、大事な場面でのエラーや連携などのカットプレーがまだできていないのでチームで練習しています。個人としては、4番としての勝負強さや捕手としての試合を支配する能力がまだ足りないので強化したいです。
Q. この冬はどんな冬にしていきたいですか?
早坂:この春、そして夏に悔しい思いをしないために、どのチーム、どの選手よりも成長できる冬にしたいです。
菅谷:今年の夏、チーム目標でもある県1位となって甲子園出場を達成するために、どこのチームよりもバットを振り、走り、投げます。そして、相手チームを圧倒できるようにチーム全員でこの冬を乗り超えたいです。個人としては、チームの顔として責任を持ち、春夏に結果を残すため全てに手を抜かずに取り組みます。
Q. 野球をする上でのモットーや好きな言葉はありますか?
早坂:「感謝」です。
菅谷:「一心不乱」です。
Q. では、チームの好きなところや、ここは他のチームに負けない!というところを教えてください。
早坂:最後まで諦めないという気持ちが声や行動となり、試合に表れてくるところです。
菅谷:他のチームに負けていないところは、雰囲気です。特に試合中の雰囲気はどのチームにも負けません。そして、チーム全員が勝つことに集中し、周りに声を掛け、盛り上がり、団結して試合に臨めるところが好きなところです。
Q. 最後に、このオフシーズン、「自分はここまで成長するぞ!」という熱い意気込みをお願いします!
早坂:チームメイトから頼られる打者になります!
菅谷:一つ一つの練習を夏に関連付けて集中して行い、東北NO.1捕手になります!
早坂選手、菅谷選手、ありがとうございました!
[page_break:冬を征する者は、夏を征する!]冬を征する者は、夏を征する!
畑中 佑介監督にお話を伺いました!
Q. 新チームが始まってから、どのようなテーマをもってチーム作りをされて来たのでしょうか?
新チーム結成時は「当たり前のことを当たり前にできるようになろう」と話してチームをスタートさせました。何が当たり前のことなのかを理解するのに苦労していますが、そのような時はキャプテンの山本を中心としたミーティングを重ねることで、少しずつチームを進化させています。
Q. 昨秋の大会を振り返り、冬の強化ポイントを教えてください。
秋の宮城県大会では、ベスト4を懸けた試合で東陵高校に負けてしまいました。この試合では、守備でのエラーが8つと普段の公式戦や練習試合ではなかった数のエラーをしてしまったので、その反省から「心の強化」をこの冬のテーマに掲げ、大事な場面でも平常心でプレーができるように様々な練習メニューに取り組んでいます。
Q. 最後に、厳しい冬の練習に挑んでいる選手たちにメッセージをお願いします!
厳しい冬のトレーニングではあるが、春や夏の大会でチームが勝つイメージをし、自分自身が活躍している姿を想像しながら練習に打ち込んでほしい。また、練習を通して、一人ひとりがどんな状況にも揺るがされない心を得られるよう日々努力していこう。
『冬を征する者は、夏を征する』を合言葉に、チーム全員で厳しい冬を乗り越えよう。
畑中監督、そして古川学園高校野球部の皆様ありがとうございました!
今年も大好評!
【冬が僕らを強くする 特設ページ】
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!