
森本 哲星(市立船橋)
2022年もやがて終わろうとしている。今年も全国の高校球児たちが全力を尽くしたプレーで多くの熱いドラマを演じ、高校野球ファンを魅了してきた。球児たちの今年の頑張りを各都道府県ごとに振り返ってみたい。
22年の千葉の高校野球界を引っ張ったのは市立船橋だった。春季大会を28年ぶりに制すると、15年ぶりとなる夏甲子園切符も手にした。他界した同校ブラスバンド部員が製作した楽曲「市船soul」に合わせて快進撃を続ける市船ナインの活躍は見るものを感動させた。甲子園初戦の興南(沖縄)戦で見せた終盤の同点劇から9回サヨナラ勝ちまでの流れは、まさに「市船soul」に後押しされた攻撃でもあった。左腕エースの森本 哲星投手(3年)はU-18代表にも選ばれ、ドラフトで巨人育成9位で指名された。
市立船橋以外にも、公立校の活躍も目立った。春季大会で準優勝したのは伝統校の銚子商。地元ファンからは復活を予感させる声も多かった。センバツに出場した木更津総合、秋季大会で優勝した専大松戸を含め、私立勢が強さを見せる中でも、公立校の活躍も見逃せなかった。
秋季大会を制した専大松戸は関東大会では準優勝に輝いた。来年春のセンバツ出場は有力で、最速150キロ右腕、エース平野 大地投手(2年)を中心とした戦力で活躍が期待される。
▽2022年千葉県代表の甲子園成績
★センバツ
木更津総合 2回戦敗退
1回戦〇2-1 山梨学院(山梨)
2回戦●3-4 金光大阪(大阪)
★夏甲子園
市立船橋 2回戦敗退
1回戦〇6-5 興南(沖縄)
2回戦●6-8 敦賀気比(福井)
▽千葉県2022年主な大会記録
【春季】
優勝 市立船橋
準優勝 銚子商
4強 木更津総合
拓大紅陵
8強 習志野
中央学院
西武台千葉
東京学館