【西武】「ドラ1」組の一軍出場はあるのか。後半戦の巻き返しに期待
埼玉西武・松坂大輔(横浜高出身)
プロ野球は前半戦を終え一軍は東京オリンピック開催に伴う中断期間に入った。日本代表に招集されている選手以外は、練習や二軍戦で汗を流している。そのなかには前半戦で一軍未出場だった選手も多い。
西武は多くのドラフト1位指名選手が一軍で未出場だった。そのひとりが榎田 大樹だ。榎田は2010年のドラフトで阪神に1位指名された左腕。2018年の開幕直前に交換トレードで西武へと加入した。
その初年度にキャリアハイとなる11勝を挙げたものの、翌年以降は故障もあり成績は下り坂。昨シーズンはわずか5試合の登板で1勝1敗、防御率5.25と一軍の戦力になりきることができなかった。復活をかけて臨んだ今シーズンも開幕二軍スタート。
しかし結果を出す前に試合中の打球直撃により開幕直後に一時離脱する。5月に復帰するもその試合で再び打球が直撃。その影響で左指を骨折し戦列を離れている。すでに手術は終わっており、現在はリハビリ中だ。
2017年のドラフト1位である齊藤 大将は二軍でも登板はない。肘を痛めており、5月にトミー・ジョン手術を受けた。そのため最短でも復帰は来シーズン以降となる。そして1998年ドラフト1位の松坂 大輔は現役引退を表明した。松坂も齊藤同様に二軍での登板がない。今シーズン中に一軍で引退登板ができるのかもわからない状態だ。
現在は育成契約のため一軍での登板は不可能だが、2015年1位の多和田 真三郎も含めると4人のドラフト1位指名投手が一軍未登板ということになる。
その他では2016年2位の中塚 駿太も一軍で登板もない。二軍でも公式戦の登板は1試合だけだが、練習試合などでは登板を重ねている。
野手陣は主力選手の故障者が多かったこともあり、高卒3年目以内の選手を除き、ほぼ全員が一軍で出場した。そのなかで2011年3位の駒月 仁人と、2014年育成1位の戸川 大輔ふたりは一軍から声がかかっていない。いずれも一軍での実績がないだけに、後半戦で巻き返してほしい。
【西武の前半戦一軍未出場選手】
<投手>
松坂 大輔(横浜高→1998年1位)
榎田 大樹(小林西高→福岡大→東京ガス→2010年1位)※ドラフト指名は阪神
中塚 駿太(つくば秀英高→白鴎大→2016年2位)
齊藤 大将(桐蔭学園高→明治大→2017年1位)
大曲 錬(西日本短大付属高→福岡大→2020年5位)
粟津 凱士(山本学園高→東日本国際大→2018年4位)
<野手>
山村 崇嘉(東海大相模高→2020年3位)
牧野 翔矢(遊学館高→2018年5位)
川野 涼多(九州学院高→2019年4位)
駒月 仁人(塔南高→2011年3位)
戸川 大輔(北海高→2014年育成1位)
仲三河 優太(大阪桐蔭高→2020年7位)
(記事:勝田 聡)