吉田正尚、山岡泰輔、田嶋大樹が1年目から活躍!【ドラ1選手のルーキーイヤー】
プロ志望届の提出期限が過ぎ、いよいよ今年のプロ野球ドラフト会議の日が迫ってきた。今年も多くの選手がドラフト候補として名を連ねるが、やはり一番の注目は「ドラフト1位候補」だろう。
ドラフト1位といえど、将来のエース候補、来季の即戦力候補など、その位置づけは様々で、それは起用法にも表れる。そこで今回は、各球団が直近5年間で指名してきたドラフト1位選手たちの、ルーキーイヤーの成績を振り返りたい。今回はオリックス・バファローズを見ていこう。
過去5年間のドラ1選手全員が1年目に一軍を経験
吉田正尚(敦賀気比-青山学院大-オリックス)
オリックスの過去5年間のドラフト1位指名選手とそのルーキーイヤーの成績は以下の通り。
2015年 吉田正尚(敦賀気比・青山学院大) 外野手
63試合 10本塁打 34打点 打率.290 長打率.494 出塁率.360
2016年 山岡泰輔(瀬戸内・東京ガス) 投手
24試合 8勝11敗 149.1回 133奪三振 防御率3.74
2017年 田嶋大樹(佐野日大・JR東日本) 投手
12試合 6勝3敗 68.2回 69奪三振 防御率4.06
2018年 太田椋(天理) 内野手
6試合 0本塁打 0打点 打率.000 長打率.000 出塁率.188
64試合 6本塁打 21打点 打率.258 長打率.412 出塁率.331(ファーム)
2019年 宮城大弥(興南) 投手
1試合 0勝0敗 5回 4奪三振 防御率3.60
12試合 5勝2敗 53.2回 41奪三振 防御率3.02(ファーム)
※10月12日終了時点
2015~2019年の5年間でオリックスが指名したのは高卒投手1人、高卒野手1人、高卒社会人投手2人、大卒野手1人となっており、若い選手を指名する傾向にある。
ユニバーシアードで大学日本代表の4番も務めた吉田正尚は、プロでもスラッガーとして活躍。1年目から10本塁打を放つなど、その名に違わぬ打棒を見せた。フルスイングの代償として腰の故障などもあったが、プロでも通用する長打力を見せつけた。
ともに高校時代からドラフト上位候補として注目されていた山岡泰輔、田嶋大樹も、1年目から活躍を見せた。特に山岡は二桁勝利にこそ届かなかったが、ローテーションを守り規定投球回を達成するなど、文字通り即戦力の活躍だった。田嶋も開幕ローテーション入りを果たし、6月までに6勝をマーク。新人王の有力候補だったが、左ひじの故障で離脱し、後半戦の一軍登板はなかった。
ここ2年は高卒選手の指名が続いている。太田椋は開幕前の教育リーグで死球を受け骨折してスタートが遅れたが、ファームのレギュラーとして64試合に出場。9月には一軍昇格し、初ヒットこそでなかったが6試合に出場した。宮城大弥は今季、開幕からファームの先発ローテーションを守り5勝をマーク。10月4日には、高卒投手の中で一軍デビュー一番乗りを果たした。
この5年間のドラ1選手を改めて振り返ると、吉田、山岡、田嶋の3人は即戦力と言える活躍を見せた。高卒の2人も主戦場はファームだったが、両者とも1年目に一軍デビューを果たすなど、全員がドラフト1位の名に恥じない1年目を過ごしたと言える。
近年のオリックスは下位にこそ低迷しているが、好投手が次々と一軍で活躍している。つい先日、福良淳一GMが近畿大・佐藤輝明の1位指名を名言したが、獲得に成功すれば攻撃力アップへ何よりの補強となるだろう。
記事:林龍也