尽誠学園・西村監督の夏への想い「お世話になった方々、地域に 喜びを与えるのが交流試合での使命」
尽誠学園・西村 太監督(*写真は昨秋四国大会明徳義塾戦より)
6月10日(水)日本高等学校野球連盟(以下、日本高野連)は、中止となった「第92回選抜高等学校野球大会(以下、センバツ)」に出場予定だった32校に対し「2020年甲子園高校野球交流試合」(主催:日本高野連、後援:朝日新聞社・毎日新聞社、特別協力:阪神甲子園球場)と称した1試合提供マッチを兵庫県西宮市の[stadium]阪神甲子園球場[/stadium]において8月10日(月)~12日(水)・15日(土)~17日(月)の日程で開催することを発表。
3年生たちを中心に日本高野連をはじめとする多くの大人たちが心を込めて道筋を創ったこの初となる出来事に対し、昨秋四国大会準優勝を認められ、18年ぶり7回目のセンバツ2出場を決めていた尽誠学園(香川)西村 太監督が「高校野球ドットコム」の独占電話インタビューに応じ、交流試合や「令和2年度香川県高等学校野球大会」への強い想いを熱く語ってくれた。以下、1人語り形式でお伝えする。
尽誠学園・西村 太監督
今回私たちが「2020年甲子園高校野球交流試合」に出場できることは日本高野連の皆さんをはじめ、多くの大人の皆さんのご尽力によるもの。そのことに対しては感謝しかないしありがたいことです。
出場決定を告げた時、主将の菊地 柚、仲村 光陽、川﨑 風汰……3年生たちはみんな喜んでいました。センバツが中止になり、夏の甲子園もなくなって一時はすごく落ち込んでいた子どもたちに「甲子園」という大きな希望ができた。本当に感謝しかないです。
その過程という意味でも7月23日(木・祝)開幕の「令和2年度香川県高等学校野球大会」は大事な大会です。ミッションは「3年生全員で優勝する」。ベンチ入りメンバー20名は全員3年生。そしてメンバーは3年生38名の投票で決めます。
すでに夏に向けてサポート役に回っていた3年生もいましたが、私はこう言いました。「もう一度ベンチ入りメンバー争いに参加してもいい。でも、もし結果的にサポートメンバーに回ったとしても中途半端は止めろ。毎日練習に参加してみんなを助けてほしい」と。甲子園での交流試合も含めると1週間500球の球数制限にかかかる部分もありますが、そこは継投なども含めて全員で闘いたいと思います。
だから交流試合では2年生も4人入っていたセンバツのベンチ入りメンバー18名の立場は尊重はしますが、絶対ではありません。幸いにも交流試合でのベンチ入りメンバーは20名なので、+2名と入れ替えは香川県高等学校野球大会や普段の練習状況なども見て判断したいです。
私は今日(6月10日)選手たちにこんな話をしました。「この交流試合ができるのは力を尽くしてくれた方々のおかげ、だからお世話になった方々や地域の皆さんに喜びを与えるのは僕らの使命なんだよ」と。私たちはグラウンド外も含めて全国で勝てるチームを目指して練習してきましたが、甲子園でもその成果を見せたいと思っています。
(取材=寺下友徳)
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