勝又、益子、宮城が順調に経験積みステップアップ!DeNAの高卒ルーキーの現在地
今季、プロの舞台へと進んだ高卒1年目の選手たち。2000年生まれ世代の彼らは、「ミレニアム世代」と呼ばれ、高校3年の夏の全国高等学校野球選手権が第100回大会だったということもあり、大いに野球界をにぎわせてきた。
根尾昂(大阪桐蔭⇒中日)のように中学時代からその名を知られた者もいれば、吉田輝星(金足農⇒日本ハム)のように高校3年時に一躍全国区となった者もいるミレニアム世代。そんな彼らの1年目の活躍を、球団ごとに振り返り、現在地を探っていく。今回は横浜DeNAベイスターズを見ていこう。
勝又、益子、宮城ら全員が経験を積んだルーキーイヤー
勝又温史(写真は日大鶴ヶ丘時代)
2018年プロ野球ドラフト会議で横浜DeNAから指名を受けた高卒選手と、彼らのファーム成績は下記の通り。
4位 勝又温史 投手 日大鶴ヶ丘
17試合 2勝3敗 48回 37奪三振 防御率7.13
5位 益子京右 捕手 青藍泰斗
31試合 19安打 1本塁打 13打点 0盗塁 21三振 打率.247
育成1位 宮城滝太 投手 滋賀学園
試合 3勝6敗 41.1回 28奪三振 防御率6.10
日大鶴ヶ丘時代には最速152キロの剛腕として知られた勝又温史は、17試合に登板。シーズン序盤は奪三振率10を超えるなど好投を見せる。7月以降は先発登板が増えてきたが、打ち込まれることも増えてしまった。
17試合のうち10試合は先発登板によるものだったことから、球団は将来的に先発候補と考えているのだろう。今後は長いイニングでも能力を発揮できるようにしていきたいところだ。
青藍泰斗時代から強肩捕手として知られていた益子京右。ルーキーイヤーは31試合に出場し、26試合でマスクをかぶった。打つ方では、打席数は少ないが打率.247、OPS.605と一定の数字を残した。来季は2学年年上の山本祐大や、新入団の東妻純平(智辯和歌山)らとの競争を勝ち抜き、ファームのレギュラーを掴み取りたい。
滋賀学園から入団した宮城滝太は、育成指名ながらシーズン序盤から先発登板を重ね、16試合中9試合で先発。序盤は2回などの短いイニングだったが、徐々に投球回を伸ばし終盤には5回、6回と長い回も投げられるまでに。失点こそ多かったが、同世代の高卒ルーキーの中では6番目となる41.1回を投げられたのは上々と言えるだろう。来季以降の支配下登録、一軍登板に期待がかかる。
有望な高卒選手が多いDeNA。今秋ドラフトでも多くの有望株を獲得したが、激化する競争の中、今回取り上げた選手たちが一軍の舞台で輝きを放つ日を心待ちにしたい。
(記事=林 龍也)
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