【ドラフト総括・東北楽天ゴールデンイーグルス】名門で1年からレギュラーの黒川史陽ら、6名の高卒を指名！

　10月17日、2019年プロ野球ドラフト会議が行われ、総勢107名（支配下74名、育成33名）が指名を受けた。そこで、高校野球ドットコムでは各球団のドラフトについて、主に高卒選手にスポットを当て、ドラフト指名を総括したい。今回は東北楽天ゴールデンイーグルスを見ていく。

東北楽天ゴールデンイーグルス
1位　小深田大翔（大阪ガス）
2位　黒川 史陽（智辯和歌山）
3位　津留崎 大成 （慶応義塾大）
4位　武藤 敦貴（都城東）
5位　福森 耀真（九州産業大）
6位　瀧中 瞭太（Honda鈴鹿）
7位　水上 桂（明石商）

育成1位　江川侑斗 （大分）
育成2位　小峯 新陸（鹿児島城西）
育成3位　山崎 真彰（ハワイ大）
育成4位　澤野 聖悠（誉）

　2位では黒川史陽（智辯和歌山）を指名。1年春から名門のレギュラーとなると、夏から5季連続甲子園出場し、さらに5季連続で安打を放った。2年春には甲子園のレフトスタンドへホームランを放つなど、逆方向にも長打が打てる柔らかい打撃が持ち味。プロの世界でも強打の二塁手へと成長していきたい。

　4位の武藤敦貴（都城東）は投げては140キロ、打っては高校通算20発超えの、宮崎の二刀流。プロでは野手として指名を受けた。三拍子そろった外野手として、まずはファームのレギュラーをつかみ取りたい。

　7位で指名したのは水上桂（明石商）だ。激戦区兵庫にあって、公立校ながら3季連続甲子園出場、今春・夏と続けて全国4強に導いた高校屈指の捕手だ。U-18にも選出されるなど、総合力が高い。まずはファームで出場機会を掴み、5年後、6年後の正捕手獲得を目指したい。

　育成1位の江川侑斗（大分）はキャッチング、スローイング、インサイドワークに優れた九州No.1捕手。同期の水上と競い、ポジションを掴み、這い上がりたい。

　育成2位の小峯新陸（鹿児島城西）は188cm183kgの体格を誇る大型右腕。故障で思うように活躍できない時期もあったが、まずはプロ仕様の体を作り、支配下登録を目指す。

　育成4位の澤野聖悠は誉を初の甲子園出場に導いた大型内野手。高校通算26発の長打力に、自慢の強肩で3年以内の支配下登録を目指したい。

　現有戦力のバランスも悪くない楽天は、上位で即戦力候補の社会人・大学生を獲得しつつ、高校生を多く指名。戦力の底上げをしつつ、将来のチーム作りを見据えたドラフトとなった。

記事：林龍也