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【ソフトバンク】故障者をカバーし、チーム防御率リーグトップも報われず

2021.12.22

【ソフトバンク】故障者をカバーし、チーム防御率リーグトップも報われず | 高校野球ドットコム
ソフトバンク千賀滉大

 2021年シーズンが終了した。東京五輪があり変則日程ながら2年ぶりに143試合が行われ、セ・リーグはヤクルト、パ・リーグはオリックスが前年最下位からの優勝となった。日本シリーズは優勝チーム同士の対戦となり、ヤクルトが4勝2敗で20年ぶりの日本一に輝いた。

 両リーグのタイトルは確定したが、12球団各チームの中でのランキングはどうだったのか。今季のデータを振り返り、投手、打者に分けてランキングを紹介していく。

 今回はソフトバンクの投手編。リーグ連覇を目指した今季は投打のバランスが崩れる試合が多く、4位とBクラスに終わった。千賀、森など主力投手の故障を投手全員でカバーしチーム防御率はリーグトップの3.25と奮闘。チームの奪三振数もリーグ1位だったが、打線の援護もなく思うように勝ち星を挙げることができなかった。

 勝利数では千賀が唯一2ケタ勝利を挙げた。4月に左足首じん帯損傷の故障をしながら五輪に復帰するなど驚異的な復活劇を遂げての数字だった。千賀は6年連続2ケタ勝利。

<勝利数上位ランキング>
1位 千賀 滉大 10勝(3敗)
2位 マルティネス 9勝(4敗)
3位 石川 柊太 6勝(9敗)
4位 和田 毅 5勝(6敗)
5位 武田 翔太 4勝(5敗)
5位 東浜 巨 4勝(4敗)

 防御率(規定投球回数の3分の1以上)では、今季加入した助っ人マルティネスがトップに君臨。打線の援護がないこともあったが、唯一1点台と抜群の安定感を見せた。

<防御率上位ランキング>(規定投球回数3分の1以上)
1位 マルティネス 1.60(140.2回)
2位 千賀 滉大 2.66(84.2回)
3位 武田 翔太 2.68(77.1回)
4位 石川 柊太 3.40(156.1回)
5位 東浜 巨 3.70(75.1回)

 

 投球回数では石川がトップだった。先発として25試合に登板し、過去最多のイニング数を投げたが、勝ち星には恵まれなかった。和田は40歳の今季に過去4年で最多の投球回を投げた。

<投球回数上位ランキング>
1位 石川 柊太 156.1回(防御率3.40)
2位 マルティネス 140.2回(防御率1.60)
3位 和田 毅 94.1回(防御率4.48)
4位 千賀 滉大 84.2回(防御率2.66)
5位 武田 翔太 77.1回(防御率2.68)

 登板試合数では中継ぎとして奮闘した嘉弥真がトップだった。19ホールドもチームトップ。2年目の津森は昨年の14試合から、3年目板東も昨年の15試合から、それぞれ大幅に登板数が増え、首脳陣の期待に応えた。

<登板試合数上位ランキング>
1位 嘉弥真 新也 58試合(19ホールド)
2位 岩嵜 翔 48試合(14ホールド)
3位 津森 宥紀 45試合(11ホールド)
4位 板東 湧梧 44試合(16ホールド)
5位 松本 裕樹 33試合(4ホールド)
5位 モイネロ 33試合(14ホールド)

 奪三振ではマルティネスが僅差でトップとなった。

<奪三振数上位ランキング>
1位 マルティネス 138(21試合140.2回)
2位 石川 柊太 134(28試合156.1回)
3位 千賀 滉大 90(13試合84.2回)
4位 和田 毅 83(18試合94.1回)
5位 武田 翔太 73(12試合77.1回)

 1試合当たりの四球数を表す与四球率でもマルティネスがトップに立ち、制球力の良さを示した。和田、東浜も実力発揮の安定感だった。

<与四球率上位ランキング>(規定投球回数の3分の1以上)
1位 マルティネス 2.43(140.2回38四球)
2位 和田 毅 2.58(94.1回27四球)
3位 東浜 巨 2.63(75.1回22四球)
4位 武田翔太 2.79(77.1回24四球)
5位 千賀滉大 2.87(84.2回27四球)

 豊富な投手陣を誇りながら、故障のアクシデントにも泣いたシーズンだった。左足首を痛めた千賀に加え、守護神森もシーズン序盤で左肘故障で離脱。途中復帰したがプロ最少の30試合登板に終わり、プロ入り連続50試合以上登板は7年で途切れた。選手層の厚さでなんとかカバーしようとしたが、打線の低迷もあって報われないシーズンだった。


 12月2日現在のソフトバンク投手登録の支配下選手、自由契約選手は以下の通り。

<ソフトバンク支配下選手>投手
(数字は背番号、カッコ内は出身高校)

2 スチュワート・ジュニア
10 大竹 耕太郎済々黌
11 津森 宥紀和歌山東
16 東浜 巨沖縄尚学
17 岩嵜 翔市立船橋
18 武田 翔太宮崎日大
20 甲斐野 央東洋大姫路
21 和田 毅浜田
25 田中 正義創価
28 高橋 礼専大松戸
29 石川 柊太(総合工科)
34 椎野 新村上桜ヶ丘
35 モイネロ
38 森 唯斗海部
39 尾形 崇斗学法石川
40 杉山 一樹駿河総合
41 千賀 滉大蒲郡
42 大関 友久土浦湖北
47 髙橋 純平県立岐阜商
49 古谷 優人江陵
50 板東 湧梧鳴門
53 泉 圭輔金沢西
56 田浦 文丸秀岳館
57 嘉弥真 新也八重山農林
61 奥村 政稔中津商
66 松本 裕樹盛岡大附
67 笠谷 俊介大分商

<自由契約選手>
26 レイ→再入団
37 マルティネス→パドレス
48 渡邉 雄大中越)→阪神育成契約
58 サファテ→引退
63 川原 弘之福岡大大濠)→引退
70 田上 奏大履正社)→育成再契約

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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