Interview

関西屈指の野球センスを持った「次世代の二刀流候補」 谷口勇人(京田辺ボーイズ)

2019.04.19

 ニューバランスプレゼンツ 第10回関西ボーイズブロック支部対抗オールスター大会に、京都支部代表として出場した京田辺ボーイズの谷口勇人
 谷口のプレーをを始めて目にしたのは、2018年12月に行われた「第14回タイガーズカップ2018」であった。完成度の高い投球に加えて、センス溢れる打撃技術は大きな存在感を放っており、すぐに追いかけていきたいと感じたことを思い出す。

 今回は、そんな谷口にインタビューを行い、将来に向けた目標や理想とする選手像について話を聞いた。関西屈指の野球センスを持つ谷口の、その素顔に迫っていく。

タイガースカップで際立った投打にわたるセンス

関西屈指の野球センスを持った「次世代の二刀流候補」 谷口勇人(京田辺ボーイズ) | 高校野球ドットコム
第10回関西ボーイズブロック支部対抗オールスター大会に参加した谷口勇人(京田辺ボーイズ)

 京田辺ボーイズの4番でエースを務めている谷口は、まさに投打の柱と呼べる存在だ。

 打者としては、中日ドラゴンズの根尾昂選手のように自分の間でしっかりとフルスイングできることが特徴で、それでいてミート能力も高い。捻りやヒッチなどの変な癖もなく、トップから切り裂くようなスイングは惚れ惚れさせられる。

 また、投手としての能力も高い。一言で言えば、フォームバランスが抜群に良いのだ。
 下半身からの連動に始まり、テークバックからトップへの腕の引き上げやフォロースルーに至るまで、無駄なくスムーズな投球が出来ている。

 ニューバランスチャレンジでのスピードガン対決では最速128キロに止まったが、これは調整不足が原因と見る。
 谷口自身も「もう少し出るかなと思ってました」と語ったように、その実力はまだまだこんなものではないはずだ。これからシーズンに入り、投げ込む量も少しずつ増えてくれば、自ずと球速や球の強さも伴ってくるはずだ。

 そんな投打ともに高いレベルを持つ谷口が、憧れの存在として挙げるのが、大谷翔平選手(エンゼルス)と根尾昂選手(中日ドラゴンズ)だ。上のステージでも、投打ともに活躍を見せたいと語る谷口は、これまで投打で活躍を見せてきた両選手の名前を迷わず挙げた。

 「大谷選手も根尾選手も、バッティングもピッチングもすごい選手です。自分もどちらも(打撃も守備も)やっていきたいと思っています」

[page_break:ジャイアンツカップの出場に向けて更なるレベルアップを]

ジャイアンツカップの出場に向けて更なるレベルアップを

関西屈指の野球センスを持った「次世代の二刀流候補」 谷口勇人(京田辺ボーイズ) | 高校野球ドットコム
谷口勇人(京田辺ボーイズ)

 そんな谷口が今、目先の目標として掲げているのが、夏に行われるジャイアンツカップの出場だ。タイガースカップで準決勝敗退を喫した京田辺ボーイズは、チームとして更なるレベルアップの必要性を感じていることを谷口は明かし、ジャイアンツカップ出場に向けて日々練習に取り組んでいると強く語った。

 「チームでも、もっと一人一人の力を上げていこうと話しています。誰が出ても、戦力が変わらないようにしたいと思っています」

 当然、谷口自身も自らのプレーに対して納得はしていない。4番であり、エースでもある谷口は、大黒柱としてチームを牽引していく立場である以上、より高いレベルを目指して練習に取り組まなければならないと危機感を口にした。

 「タイガーズカップではチームの雰囲気が良くなくて、良い流れを作れないまま終わってしまい、とても悔しい思いをしました。まずは自分自身の力ももっと上げていって、高校でも通用するくらいの選手になりたいと思います」

 将来的な目標としては、憧れでもある根尾選手や大谷選手のように、甲子園の舞台で活躍をしていきたいと話す谷口。そんな谷口に最後に高校野球に向けた意気込みも伺った。

 「まず自分に合った高校に行けたらいいですが、また甲子園に戻ってきてマウンドに立ちたいと思っています。今からトレーニングもしていき、1年からレギュラーで出られるような選手になりたいと思います」

 「次世代の二刀流候補」は、すでに高校での活躍を具体的に思い描いている。谷口が再び[stadium]甲子園[/stadium]の舞台に舞い戻る日を楽しみに待ちたい。

文=栗崎 祐太朗

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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