目次

[1]プロでは小柄な右投手が手本とする存在に出会う
[2]谷元投手の投球を支えるニューバランスのスパイク
[3]マウンドで平常心を保つようになってから成績が向上

 前編ではアマチュア時代の取り組みなどを振り返っていきましたが、後編では、中継ぎとして大活躍するきっかけとなったメンタルコントロール法や、用具のこだわりについてもお聞きました。

プロでは小柄な右投手が手本とする存在に出会う

谷元 圭介投手(北海道日本ハムファイターズ)

 北海道日本ハムに入ると、そこには谷元投手が手本とする投手がいた。リリーフエースとして君臨していた武田 久投手(生光学園高-駒澤大-日本通運)である。武田投手は谷元投手とほとんど変わらない身長(170㎝)ながら、2006年から2012年まで7年連続で50試合登板を果たし、通算で167セーブ、107ホールドを記録している(2016年終了時点)。

「右投手は上背がないと不利とされる中、武田 久さんはそういう投手でもプロで活躍できると示してくれました。小さな右投手に道を開いてくれた、と感謝していますし、尊敬もしています。ヒザの使い方とか、技術的な部分も参考になりました」

 昨シーズンの58試合登板で、3年連続50試合登板となった谷元投手は、今や背が小さい右投手にとって希望の光だ。167㎝の谷元投手が輝きを放つたびに、上背がない右投手は活路を見出すだろう。それは谷元投手も自覚している。
「自分がそういう立場になっている、と思っています。使命感もあります。上背がない右投手でもプロでやっていけると、僕が示していくつもりです」

 とはいえ、167㎝72㎏と、ユニフォームを脱ぐと一般人と変わらない体で、プロの厳しい世界で生きて行くのは容易いことではない。193㎝92㎏の大谷選手のような大きな投手と比べると、筋肉の大きさや出力は明らかに劣る。そこで谷元投手は「持っている筋肉をいかに最大限に使うか、そして、いかに効率良く力を伝えるか。この2つを毎日考えています」。そう、最速150㎞のキレのあるストレートは、この積み重ねの結晶なのだ。