<令和7年 春季関東地区高校野球 埼玉県大会:本庄第一6-0昌平>◇25日◇1回戦◇熊谷運動公園野球場
3回表、制球に苦しむ昌平の大型右腕・東川 一真投手を攻め立て、2つの押し出し死球で2点を先制し、さらに5番日暮 匡希外野手(3年)の適時打で1点を加え、6番藤川 修史内野手(3年)が速球を弾き返し、ライトへ走者一掃の適時三塁打を放ち、6対0と試合の主導権を握った。本庄第一の田中 康敬監督は「東川くんは非常に良い投手ですし、ワンチャンスしかないところでしっかりとモノにしてくれた」と選手の活躍を称えた。
右の技巧派サイド・米田 爽真投手(3年・174センチ70キロ)は持ち味を発揮した。常時120キロ後半(最速132キロ)の速球、120キロ近い横滑りするスライダーのコンビネーションで強打の昌平打線を封じた。特に右打者の内角ボールからストライクゾーンに入るフロンドアを巧みに使い、フルスイングをだせない投球が光った。また高めに伸びるストレートもあり、脇田蒼大捕手(3年)との呼吸はぴったりだった。
米田は初回の二死一、二塁で三振に打ち取ったことをポイントに挙げた。
「4番打者の櫻井ユウヤ選手はもちろん警戒していましたが、ポイントを置いていたのは5番打者でした。5番打者を三振に打ち取ったことで、流れに乗ることができました」
この試合、走者を出したのは7イニング。三者凡退は3、4回のみだった。田中監督は「良かったのは先頭打者を出さなかったこと。昨年よりも丁寧な投球ができるようになった」とエースの成長に目を細める。
9回も無死満塁のピンチを招いたが、大事なところでの制球力を失わず、このピンチを断ち切り、被安打7、5四死球を与えながら、134球、12奪三振の快投で、昨秋、昌平に敗れたリベンジを果たした。プロ注目のスラッガー・櫻井も無安打に抑え、申し分ない出来だった。
米田は奈良県の五條シニア出身だが、米田の父と本庄第一の田中監督が学生時代の同級生で、仲が良いこともあり、奈良を出て寮生活で心身を磨くことになった。
次の相手は花咲徳栄だ。今年の本庄第一は完封勝利した米田に加え、主将・脇田は6点差リードしても、しっかりと引き締めたキャプテンシーの高さと安定したキャッチングの良さが光る好捕手、4番阿部亜蓮外野手(3年)は木製バットを使い、期待の中距離打者だ。他の選手達もミートセンスが高く、守備も組織的で、意識の高さを感じる。
2回戦の勝敗、内容にかかわらず、県内のライバルにとっては脅威的なチームと印象付ける試合だった。
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