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【大学選手権注目ドラフト候補・投手編】大学日本代表候補の青学大・児玉、帝京大・榮ら実力者多数!防御率驚異の「0.47」の“4冠達成サウスポー”や”ポスト松山晋也”など逸材が集まる!

2024.06.09


左から清水、児玉、榮

10日から第73回全日本大学選手権大会が開幕する。昨年の同大会では、青山学院大が優勝。大会を通して1点も許さず、MVPを獲得した常廣 羽也斗投手(大分舞鶴-青山学院大・23年広島ドラフト1位)や下村 海翔投手(九州国際大付-青山学院大学・23年阪神ドラフト1位)らが躍動した。秋のドラフト指名に向けた格好のアピールの場でもあるこの大会、今年はどんな逸材が集まっているのか。注目のドラフト候補を紹介していく。

投手でまず紹介したいのは、連覇を目指す青山学院大のエース左腕・児玉 悠紀投手(4年=日大三)。昨年までは常廣、下村が在籍していたことで登板機会は少なかったが、明治神宮大会では慶應義塾大との決勝戦で先発登板し、5回無失点の好投を見せていた。今春のリーグ戦ではエースとして4勝をあげ、最優秀投手賞にも選出される活躍でチームを全国の舞台へと導いている。出所の見づらいフォームとコースギリギリへ投げ込む制球力が最大の武器。高校時代には「キャッチボールの時から、相手のベルトの高さに投げるように意識しています」と語っており、地道な努力を積み重ねで正確無比なコントロールを手に入れている。最速147キロのストレートに加え、縦横のスライダーとチェンジアップを効果的に使う投球で、今月22日からバッティングパレス相石スタジアムひらつかで行われる大学日本代表候補選考合宿のメンバーにも選出。今春に成長を遂げ、さらなるアピールが期待される一人だ。

同じく左腕では、帝京大を14季ぶりの首都大学リーグの頂点へ導いたエース・榮 龍騰投手(4年=津田学園)に注目したい。榮も代表候補合宿のメンバーに名を連ねている。昨秋は2部で5試合に先発し、5勝0敗、防御率0.46と圧巻の成績を残して1部昇格に貢献。1部昇格後は、冬場のウエートトレーニングで増量に励み、今春のリーグ戦では日本体育大との開幕試合で最速148キロを計測し、5勝0敗、防御率1.19の成績で最高殊勲選手、最優秀投手の2冠を達成した。チームとして7年ぶりとなる選手権大会で勝利を目指す。

中央学院大の清水 一眞投手(4年=共栄学園)は、22年の明治神宮大会で、当時1年生ながら準決勝、決勝に登板し、大学日本一に貢献した実力者。持ち前の制球力でコーナーに投げ込み、スライダー、チェンジアップを巧みに投げ分ける。2年時から連続して大学代表候補合宿に呼ばれるも、3年時はコンディション不良のために辞退した。それでも今春は、6先発で3勝、防御率2.15の好成績を収めている。チームとしても葛西 倖生投手(2年=弘前学院聖愛)、細谷 怜央投手(3年=中央学院)ら好投手を擁するが、大会初戦から大阪商業大と対戦する。プロ注目のスラッガー渡部 聖弥外野手(4年=広陵)、高校通算62発のルーキー・真鍋 慧内野手(1年=広陵)など、好打者との対決にも注目が集まっている。

昨年、広島にドラフト3位入団を果たした滝田 一希投手(寿都–星槎道都大学)の背中を追い、NPB入りに期待がかかるのが最速148キロ左腕・佐藤 爽投手(4年=札幌山の手)だ。勢いのある直球をインコースに突く強気な投球で、3年時には4勝、防1.61で最優秀投手とベストナインを獲得した。迎えた選手権大会では初戦の大阪商業大戦で1回を持たずに降板と悔しさの残る結果に。今春は3完封で5勝、防御率は0.47をマークするなど、昨年を凌駕する圧倒的な数字を残して4冠を達成した。昨年のリベンジを果たし、レベルアップした姿を見せたいところだ。

八戸学院大の加藤 響投手(4年=金足農)は、最速151キロを超える直球で空振りを奪う本格派右腕。”金農旋風”で甲子園を沸かせた吉田 輝星投手(金足農-日本ハム-オリックス・18年度ドラフト1位)の2学年後輩にあたる。大学入学後は怪我の影響もあり登板機会は少ないが、全国の舞台で持ち味を発揮できれば、ドラフト候補としてさらに名を挙げる絶好の機会となる。22年に同大学から中日育成1位で入団した松山 晋也投手(八戸学院野辺地西)は、4年時秋のリーグ戦で飛躍を遂げたことが指名に繋がった。現在は支配下契約を勝ち取り、3月に開催された侍ジャパンと欧州代表のメンバーにも選出されるなど、瞬く間にスターの仲間入り。加藤も自慢の直球で一躍注目を浴び、「ポスト松山晋也」として後のドラフト指名を目指す。

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この記事の執筆者: 塩澤 風太

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