偉業達成したルーキー・松本健吾(ヤクルト)、「清宮世代」の実力者がついにプロの舞台で躍動に高校野球ファンも歓喜
NPB一軍初登板初先発を完封で飾った東京ヤクルトスワローズ・松本健吾
5月15日に行われたヤクルト対広島(松山)の試合で、ヤクルトの松本 健吾投手(東海大菅生出身)が、プロ初登板初完封勝利を飾った。新人投手による偉業は、ヤクルト(前身球団含む)にとって72年ぶりの快挙となった。さらに無四球かつ2ケタ奪三振はNPBとして史上初。球団史だけではなく、球史にも名を刻んだ。
松本は東海大菅生(東京)から亜細亜大、トヨタ自動車を経て、昨年のドラフト2位でヤクルトに入団した。大卒社会人出身ということもあり、話題になりにくい部分もあるが、実は高校時代からしっかり結果を残していた。
1学年下の戸田 懐生投手(現巨人)と田中 幹也内野手(現中日)と共に臨んだ、3年夏の西東京大会では、清宮 幸太郎内野手(現日本ハム)と野村 大樹内野手(現ソフトバンク)を擁する早稲田実業を下して、甲子園にも出場している。同試合では松本が2失点完投勝利を挙げていた。
甲子園では2回戦(初戦)で山田 龍聖投手(現巨人)を擁する高岡商(富山)戦で、9回1失点完投勝利。3回戦では登板がなかったものの、準々決勝の三本松(香川)戦では8回1失点で勝利投手となった。準決勝では、野村 佑希内野手(現日本ハム)と清水 達也投手(現中日)が中心だった花咲徳栄(埼玉)に打ち込まれ6回4失点。延長戦となるもチームは敗れベスト4で涙をのんだ。松本は3試合に登板し、23回を投げて2勝、18奪三振、防御率2.35と好投していた。
西東京大会で戦った清宮をはじめ、甲子園で相まみえた野村佑や清水らの多くは、高卒でプロ入りを果たし、すでに1軍で結果を残している。またチームメートで1学年下の田中も亜細亜大を経て、松本よりも早くプロ入りを果たした。
チームメートや最後の夏に戦った同世代、あるいは近い世代の選手たちと比べると、松本はプロに入るまでの時間は少しかかったかもしれない。しかし、その遅れを取り戻すことは決して不可能ではない。初登板での快挙にとどまらず、次回以降の登板でも圧巻するような投球に期待がかかる。
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