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今年の神奈川はシード権をかけた3回戦に注目!序盤から見逃せない!

2019.04.05

 4月6日から開幕する春季神奈川県大会。86チームが出場する今大会は、春季関東大会に出場できるのが決勝進出の2チーム。そして夏のシードを獲得できるチームが16チームとなっている。関東大会、夏のシード権をめぐって今大会も厳しい戦いが予想される今大会を展望していきたい。

県内屈指の強打のチーム・東海大相模と慶應義塾が同ブロック

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左:森敬斗(桐蔭学園) 右:関大斗(横浜商)

 桐蔭学園上溝南向上津久井浜と同ブロックとなった。桐蔭学園の課題は1つ1つのプレーに対しての精度、判断力や伊禮海斗に続く2番手投手の育成だろう。昨秋の公式戦から甲子園を通じて勿体ないプレーや判断ミスが多く、この2つの課題を解消していかないと、夏では早い段階で足元をすくわれる可能性がある。そういう中で、新戦力が浮上すると面白い。

 同ブロックで注目したいのは向上。前チームから出場しているショートストップ・向上赤城昂太郎、投打の柱・吉村大晴となるだろう。前回も4回戦で桐蔭学園と対決しており、2対7で敗れている。リベンジとなるか。

 また、同じ山では日大高湘南学院も見逃せない。湘南学院は昨夏から経験豊富の左腕・古謝 樹、右腕・福島 勇世の2人が強豪校を抑える実力を身に付けることはできているか、注目したい。

 昨秋、ベスト8の横浜商は4番・小田樹、ショートストップ・関 大斗、攻守で高いポテンシャルを発揮する笹川吉康と例年以上に野手のタレントが揃っている。課題の投手力が強化されているか注目だ。

 同ブロックでは昨夏の準優勝・鎌倉学園大師、1回戦から浮上を目指す横浜隼人立花学園など実力校揃いでシード争いは困難だ。

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左:善波力(慶応義塾) 右:遠藤成(東海大相模)

 昨秋ベスト4の慶應義塾。対戦した横浜のエース・及川雅貴も本調子でなければ絶対に打ち込まれていたと恐れるほどの打力は神奈川トップクラス。投手力も豊富で、さらに一段階レベルアップすれば、関東大会を狙える力は十分にある。

 同ブロックは神奈川白山、横浜商大高、県相模原など公立、私立問わず実力校が多く点在している。

 同ブロックなのが東海大相模。順調に勝ち進めば、ベスト8で当たる可能性がある。そんな東海大相模は今春の地区予選3試合で11本塁打と圧巻の打撃を披露。どこからでもホームランが打てる打力を県大会でも発揮したい。

 同ブロックで注目なのは日大藤沢となるだろう。日大藤沢は左腕・武冨陸に注目。昨年から左腕から135キロ前後のストレートとキレのあるスライダーを投げ込んでいたが、一冬超えてどれだけ伸びているのか。

[page_break:横浜はどんな1年生が出てくるのか?そのほかも強豪校同士の潰し合いが続々]

横浜はどんな1年生が出てくるのか?そのほかも強豪校同士の潰し合いが続々

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左:及川雅貴(横浜) 右:海老原大晟(湘南工科大附)

 横浜は3回戦から登場。同ブロックには星槎国際湘南がいる。昨夏も星槎国際湘南と激戦を演じており、苦しい試合が予想される。横浜の春季大会の楽しみといえば、新1年生の登場。この大会では万波中正増田珠、そしてドラフト候補・及川雅貴などの登場が多くあった。どんな1年生が出てくるのか、楽しみだ。

 昨秋、ベスト8の湘南工大附はエース・海老原大晟を中心に粘り強く勝ち上がってきた好チーム。その海老原は昨秋よりも体つきがたくましくなり、成長が見られる。春も4回戦進出を果たし、夏のシードを狙いたい。同ブロックは武相橘学苑の2校に注目だ。

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左:谷村然(桐光学園) 右:奈良竜王介(厚木北)

 昨秋、劇的な勝利を続け4強入りを果たした厚木北川崎北横須賀大津の勝者と対戦。エース・奈良竜王介を中心に粘り強く勝ち上がるチーム。この春も粘り強い試合運びでシード権獲得・関東大会を目指していきたい。

 1回戦から登場の桐光学園柏木学園と対戦。桐光学園は1年から活躍してきた谷村然冨田冬馬の2本柱や、大型遊撃手・楠本龍聖など才能のある選手は多い。秋まで力のある投球ができなかった谷村、富田の2人があっと驚くようなボールを投げられるかがチェックポイント。それが難しい場合は打撃、走塁、守備と総合力の高さで頂点を狙っていきたい。

 昨秋のベスト8で新2年生に逸材が揃う光明相模原は全体の底上げができているか。特に強打・忍足貫太上原 享平の2人の成長に期待をしたい。2回戦注目なのは強豪・平塚学園と県内屈指の大型右腕・渡邉 倫太朗を擁する三浦学苑の対決も注目だ。同ブロックでは相洋横浜創学館とシード権争いをかけた戦いも見逃せない。

(文=河嶋 宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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