大阪チャンピオン、日本一はぶれない
長瀨だけに関わらず、今年のチームは一冬かけて成長してきたと辻盛監督は評価している。
「高校生の伸びしろは凄いと思います。秋の段階では3年生はそれほど試合に出られずにいました。しかし諦めずにしっかり練習を続けたからこそ、半年もない間にびっくりするくらい化ける選手が出てきて、春以降は出場機会を掴んでいます。その結果、チームも化けてきたと思っています」
そこには選手たちと指導者が、積極的に会話をし続けて課題を1つずつ消化したことが大きいことは間違いない。春の府大会ではベスト16で終わったが、夏の大会にはさらに成長した姿を見せるだろう。
前回の夏は春の大阪王者として注目されながらも、初戦敗退で終わった。大阪府内はもちろん、高校野球関係者に大きな衝撃を与えた。
「春から夏にかけて、6キロほど体重が減ってしまったのは大きかったです。連戦になってしまったり、技術練習中心でオーバーワークになったり。あとは夏の大会へのプレッシャーだったりが考えられたので、今年は改善できるようにプログラムを組んでいます」
春季大会ベスト16、そして春からの新戦力として長瀨、スーパー1年生・林 将輝投手の台頭。夏はもちろん、今後も引き続き注目されることは間違いないだろう。と同時に周りからの期待値、ハードルは高くなり、マークも厳しくなるだろう。
ここ数年での急成長ぶりを考えれば当然のことだが、辻盛監督はじめ選手たちは過度に意識していない。
「私もそうですが、選手たちもあまり意識しないようにしていると思います。自分たちのことで精一杯ということもありますが、目標とする野球をしっかり体現できるように、それぞれが集中して取り組んでいます」
1996年のセンバツに出場して以来、大阪学院大高は聖地から遠のいている。この夏も甲子園をかけて厳しい大阪を戦う。
「大阪チャンピオンになって、日本一になるところは決めてやっています。そこはぶれることがありません。とはいえ、相手がいる確率の競技なので、勝敗は後からついてくると思っています。ですので、まずは昨年の敗戦を共有してやれることを全力で取り組む。そうやって選手全員が一緒に喜べるチームを作って、夏はみんなで喜びたいと思います」
昨夏はあと1点に泣き、初戦で姿を消した。それから1年、メンバーは違えど悔しさを晴らすための戦いに挑む大阪学院大高に注目したい。
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