経営者として伝える、コミュニケーションの大切さ
また「感じる力、考える力が僕らの時よりも遥かに優秀だと感じます」と辻盛監督が評価するように選手個々の勘の良さもある。ただそれと同じくらい「コミュニケーション能力はやはり全員高い」ことが、大阪学院大高にとって大事なことになっているようだ。
「選手たちには『会話してきて』とは言っていますけど、めちゃくちゃ質問に来ます。毎日、『次、僕を見てください』とか『こういう練習をしたいので、見てください』とか指導者は引っ張りだこです。なので指導者全員が、選手の質問に応えることを仕事だと思ってやっていますし、その姿勢が選手たちの成長に繋がっていると思います」
すると辻盛監督が、続けてこんな話を持ち出した。
「意思を伝えることは、スポーツをするならば絶対にやってもらわないといけないと思います。LINEをはじめとしたSNS、文字を通じて思っていることや感じていることを伝えるのは1つの方法だと思います。
しかし言葉に乗せるからこそ、そのトーンや抑揚で雰囲気や気持ちを迫力として伝えることが出来る。伝えやすいと思います。なので、普段から選手たちにも指導していて、そこを理解してくれているんだと思います」
日中は経営者という顔を持つ辻盛監督。企業のトップに立つ人ならではの話は、今回のドラフト戦線に浮上する逸材にも影響を与えた。
「長瀨(大来)は今年の3月までは、あまり会話をする選手ではありませんでした。ただ表情を見ると、どこか不満そうでしたので、ある時『思っていることがあれば、言わないといけない』と話しました」
その後、長瀨は誰よりも会話をする選手になったという。野球人としてのスキル以上に、1人の高校生として成長した点を挙げるあたりからも、辻盛監督が高校生として成長することを期待しているのがうかがい知れる。
大阪チャンピオン、日本一はぶれない
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