センバツに出場する23人の「高卒即プロ入り」が狙える逸材たち! 登場日、注目ポイントを徹底解説!
小川哲平(作新学院)、モイセエフ・ニキータ(豊川)、髙尾響(広陵)
3月18日から開幕する第96回選抜高等学校野球大会の組み合わせが決まった。
昨年のセンバツからはソフトバンク・前田 悠伍投手(大阪桐蔭)、阪神・山田 脩也内野手(仙台育英)、楽天・日當 直喜投手(東海大菅生)など高卒プロ選手が誕生したが、今年も期待のドラフト候補は多い。
高卒プロを狙えるドラフト候補たちと、彼らが登場する日程を紹介しよう。
※登場選手はすべて新3年生
大会2日目に注目のモイセエフが登場!プロ注目右腕を打ち崩せるか?
【大会1日目第1試合 八戸学院光星(青森)vs.関東一(東京)】
関東一は東京屈指のスラッガー・高橋 徹平内野手、145キロ右腕・坂井 遼投手がおり、八戸学院光星は洗平 比呂投手、岡本 琉奨投手の両左腕がドラフト候補に挙がる。
試合の注目ポイントは、高橋が140キロ超えの速球を投げ込む洗平、岡本を攻略できるかだ。振り負けせず強打を発揮できれば、評価も大きく上がりそう。
坂井は伸びのある球筋は魅力だが、ピンチの場面になると力んでしまい、ベルト寄りボールが集まってしまう傾向がある。昨年よりも投球のバリエーションが進化できているか。
洗平は昨秋の東北大会で140キロ台の速球、縦のカーブで三振を奪いまくった。この投球をセンバツでも発揮すれば、ドラフト上位指名に入る可能性が出てくる。岡本は不規則な回転を描く140キロ台の威力が魅力。2人とも関東一の機動力に惑わされることなく、自分の投球ができるか。
【大会2日目第1試合 豊川(愛知)vs.阿南光(徳島)】
豊川の大会屈指のスラッガーのモイセエフ・ニキータ外野手、阿南光の146キロ右腕・吉岡 暖投手、昨秋の公式戦で打率.474、2本塁打を記録したスラッガー・福田 修盛外野手の3人をドラフト候補として注目したい。
モイセエフは昨秋の公式戦で打率.571、6本塁打、32打点を記録。バットコントロールに優れ、甘く入た球は簡単に本塁打にできる。相手バッテリーの配球を読むのもうまく、140キロ超えの投手に対してもアジャストが早い。「神宮大会の高知戦では適応するまでに3打席かかったが、それが2打席でできるようにしたい」と私の取材で語っていたように、初対戦の投手でもすぐに適応できることを目指している。吉岡から強打を発揮し、今大会の主役になれるか。
吉岡も角度のある140キロ台の直球、縦に鋭く落ちるカーブはいずれも空振りが奪える。これまで好投手を攻略してきた豊川打線でも、吉岡を捉えるのは困難だろう。昨秋よりも球速アップできれば、評価は高まっていきそうだ。福田もインパクトが強く、どの打席でも強い打球を打ち返す。今回の選抜で大きく評価を高めていきそうだ。
【大会2日目第3試合 学法石川(福島)vs.健大高崎(群馬)】
注目は健大高崎の箱山 遥人捕手、田中 陽翔遊撃手。箱山は今大会屈指の強肩強打の捕手に挙げられる。スローイングタイム1.9秒台の強肩、高校通算28本塁打の強打を発揮できるか。田中はロッテなどに投手として在籍した元プロ野球選手・田中 充氏(東練馬シニアコーチ)を父に持つ大型遊撃手。ダイナミックな動きを見せる守備や、フルスイングには惹かれるものがある。あとはインパクトのある結果を残すことができるか。
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