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井端監督 新生侍ジャパン誕生記者会見 全文! 大学生カルテットを選んだ理由

2024.02.14


質疑応答に応える井端監督

侍ジャパントップチームの井端弘和監督が14日、3月6、7日に開催される「カーネクスト 侍ジャパンシリーズ 2024 日本 vs 欧州代表」の記者会見に登壇。出場選手28人を発表した。

WBCで世界一に貢献した村上 宗隆内野手(九州学院出身)といった経験者はもちろん、11月のアジアプロ野球チャンピオンシップで優勝に貢献した小園 海斗内野手(報徳学園出身)などの若手選手。さらに大学球界から関西大・金丸 夢斗投手(神港橘出身)ら4人を抜擢した。

プロ、アマ問わずに編成された今回の侍ジャパン。このメンバー選出にはどんな狙いがあるのか。指揮官・井端弘和監督が質疑応答のなかで、その意図を明かした。

テーマは若手発掘&サムライ魂の継承

ーーー今回の選出にあたってのポイントやチーム全体の構想、テーマなどございましたらお願いいたします。
井端監督(以下、井端):今年秋にあるプレミア12に向けて、さらにいえばその先のWBC、オリンピック予選、オリンピックに向けて新しい選手の発掘。と同時に代表経験者を呼ぶことで、若手に伝えるべきことは伝えてほしいという目的があります。
その点では、今後の日本を背負っていく選手たち、何度か入っている代表経験者、初選出、若手と非常にバランスよく選べたかなと思います。

ーーーこのメンバーを見渡して、投打のキーマンをあげるとすれば、どの選手になるのでしょうか。
井端:代表に長くいる源田(壮亮)選手、近藤(健介)選手、村上(宗隆)選手っていうところは、今回学生もいますので、「プロ野球はこういうものだ。代表っていうのはこういうもんだ」っていうところを、若い選手に見せていってくれればいいかなと思っています。

ーーー内野手が7名選ばれている中でショート専任が4人入っています。一方でファースト専任の選手が見当たらないかと思います。その辺りで誰に任せるかっていうことと、ショート4人の出場の振り分けは誰を中心に考えていますか。
井端:ファーストは石川(昂弥)選手でまず行こうかなと思っています。昨年は終盤に守っていましたので、既に立浪監督にも伝えてあります。
ショートについては、昨年の場合ショートだった門脇(誠)選手をセカンドにさせてもらいましたが、今回は源田選手を呼んだので、小園選手をセカンドにして二遊間コンビを見てみたいっていうところで、新井監督にも伝えています。

石川昂弥選手 ※写真は過去の取材より

ーーーアジアプロ野球チャンピオンシップに出場した選手も複数選出されています。彼らに対する期待を聞かせいただきたいです。
井端:今回は「どれだけできるか」というのは期待したいなと思います。とはいえ、本番のプレミア12は秋なので、レギュラーシーズンの結果次第にはなります。ただ「プレミア12に来てほしい」というところで選びました。
ただ栗林(良吏)選手の場合、ケガで前回離脱したっていうところで、「1回見ておきたい」っていうところで呼んでいます。

ーーー一方で、これからを担う若い選手がたくさん入っている印象がすごくあります。特に広島・田村選手はこれまで1軍出場は10試合のみ、中日・石川選手は現在2軍調整のなかで選出しました。どのようなところを期待していますか。
井端:まず田村(俊介)選手の場合、昨年のアジアチャンピオンシリーズでも、候補には挙げていました。実際、練習試合で対戦した際、彼のスイングは素晴らしい部分がありました。十分レギュラーシーズン次第では、日本を代表する打者になると思っています。ですので、今回は「一度見てみたい」っていうので選びました。
石川選手も、昨年はレギュラーとして活躍しています。反対方向に打つのが上手いので、国際試合には向いていると思っていますし、右バッターでは次世代を担う選手だと感じています。そうしたところで、今回呼んでみました。

大注目の大学生カルテットを指揮官はどう見た?

左から西川史礁(青山学院大)、宗山塁(明治大)、金丸夢斗(関西大)、中村優斗(愛知工大)

ーーー今回は大学生4人が選出ということになりました。この4人を選んだ意図、そして大会で期待することを教えてください。
井端:今年のプロ野球のドラフトでは入ってくる選手であることは間違いないかなと。それでいて、NPBに入ってきてもすぐに侍ジャパンに入れるだけの力は持っているのかなと思っています。
また先ほど言ったWBCやオリンピックと先を見据えたところで、学生の間に1度ユニフォームを着るというのも、彼らにとってはプラスかなという思いで選びました。

ーーー大学生がトップチームに選出されるというのは、2012年から侍ジャパンが常設されて初めてのことになります。これは日本野球にとってどのような意義があると考えていますか。
井端:大学球界のレベルも上がっているのもありますが、今回の選出でアマチュア野球のさらなる発展、いい目標になってくれたらいいかなと思っています。
そのうえで今回選出した4人は、必ず今後の日本を背負って立つような選手になってくれると信じて呼びました。

ーーー今年のドラフトで1番注目と言われている明治大学の宗山選手を選ばれました。現役時代は同じショートだった監督から見て、1番のいいところや印象などお伺いできますでしょうか。
井端:1番は守備ですね。大学1年の時に初めて見ましたけど、当時からショートの守備についている姿には、「華があったな」と思いました。
昨年の大学ジャパンの合宿にも臨時講師として行かしてもらった時、いろんな角度から守備を見させてもらいました。その時点で「何も言うことないな。学生の間に何も言うことがないな」っていう感覚だったので、もうびっくりしました。

ーーー宗山選手に日の丸を背負ってどんな選手になってほしい、どんなことを吸収してほしいということを、監督は思われていますか。
井端:昨年のWBCでは、レギュラーとして出ていた源田選手いますので、やっぱり彼の守備はもちろんですけど、他にも近藤選手、村上選手と、日本代表を経験している選手も呼んでいますので、何か吸収してレベルアップしてほしいなと思います。

ーーー残り3人の大学生について、どういった点を評価されていますか。また、強化試合2試合のなかで、現段階で4人の大学生はどのぐらい出場機会を与えようかと考えていますか。
井端:全員いいところで使いたいなと思っています。
そのなかで中村(優斗)投手は昨年の12月に見ましたけど、寒い中で140キロ台が1球も無くて、150キロ中盤から後半のストレートをずっと投げていた。これは抜きんでていたものでしたし、代表でも速いストレートを投げてほしいなと思います。
金丸投手は、大学生の中でも群を抜いて制球力がいいなと思います。それでいて150キロを超えていて、左打者のインサイドもどんどん突ける。この点は、大学の中でも抜けているのかなと思っています。
西川(史礁)選手に限っては、3年生の時から大学のジャパンの4番で、飛距離というところでは抜けています。加えて、大学のジャパンの4番はプロ入ってもみんな活躍されていますので、そのあたりで期待したいと思って選出しています。

ーーー今回はプレミア12に向けた戦いでもあります。欧州代表との対戦、どんな戦い、チームに期待しますか。
井端:前回は1勝1敗でしたし、欧州代表、ヨーロッパも力をつけてきているのは間違いないです。だからこそ必ず2連勝したいなと思っています。

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【一覧】日本vs欧州代表 出場選手リスト
【一覧】侍ジャパン大学代表候補選手
【一覧】アジアチャンピオンシップ代表メンバー

この記事の執筆者: 田中 裕毅

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