着実に「育成から支配下昇格」選手を生み出す広島 今年のキャンプは2名の”元育成”が一軍入り!
高校時代の二俣翔一、中村貴浩
1月も半ばに入り自主トレが本格化してきた。なかでも育成選手たちは支配下登録を勝ち取るためにより一層、汗を流していることだろう。
昨年の育成ドラフト会議では史上最多の57人が指名を受けた。全選手にチャンスはあるものの支配下登録枠(70人)があるため、全員が支配下登録されることは現実的にありえない。そもそも、現在在籍している支配下登録選手のなかで、生え抜きの育成ドラフト出身者はどれくらい在籍しているのだろうか。
新井 貴浩新監督のもとで、昨シーズン2位と躍進した広島は、育成ドラフト出身の野手2人が1軍の出番を勝ち取った。大盛 穂外野手(飛龍高出身)と中村 貴浩外野手(九州国際大付出身)のふたりだ。
大盛は1年目のシーズンオフに支配下登録を勝ち取ると、2年目から安定的に1軍戦に出場してきた。レギュラー奪取はできていないものの、昨シーズンも59試合に出場。代打、代走、守備固めと起用法は多岐にわたり、外野3ポジションを守ることができるのも大きな強み。ベンチに欠かせない存在となっている。
中村はルーキーながら5月に支配下登録されると、支配下登録2日後に1軍初出場初スタメン。1年目はホームランこそでなかったものの、15試合の出場でプロ初安打を記録した。2年目の今シーズンは、西川 龍馬外野手(敦賀気比出身)がオリックスに移籍したことで、空いた外野のポジションを狙う。
持丸 泰輝捕手(旭川大高出身)と二俣 翔一内野手(磐田東出身)も、支配下登録を勝ち取っているが、昨シーズンの1軍出場はなかった。
投手では藤井 黎來投手(大曲工出身)が、支配下登録され通算20試合に登板している。しかし昨シーズンオフに戦力外通告を受け、今シーズンは再び育成契約としてスタートすることとなった。
近年は、ほぼ毎年の育成ドラフト会議から支配下登録選手が誕生している。今シーズンも新たに支配下登録を勝ち取る選手は現れるだろうか。
<広島の育成ドラフト出身の生え抜き支配下選手>
※2024年シーズン所属
大盛 穂(飛龍→静岡産業大→2018年育成1位)
持丸 泰輝(旭川大高→2019年育成1位)
二俣 翔一(磐田東→2020年育成1位)
中村 貴浩(九州国際大付→九州産業大→2022年育成2位)