’24年九州地区イチ押し2選手! 沖縄の”冷静”左腕、長崎の”覚醒寸前”長距離砲!
興南・田崎颯士
24年春の第96回選抜高校野球大会(3月18日開幕、甲子園)の出場校は、1月26日の選考委員会で決定する。九州地区からは例年通り4校が選出され、順当ならば、23年秋の九州地区大会で4強に進んだ熊本国府(熊本)、明豊(大分)、神村学園(鹿児島)、東海大福岡(福岡)が選出されることが有力だ。
その九州大会に駒を進めながら、4強には入れなかったチームのなかにも、逸材はいる。九州大会を取材したなかで、24年に活躍が期待される選手をイチ押し選手としてピックアップしておきたい。
興南(沖縄)・田崎 颯士投手(2年)
173センチ、57キロ。左投げ左打ち。うるま市立伊波中時代に、全日本少年夏季軟式野球大会で8強に入った。最速は140キロで、やや細身の体ながら、体幹がしっかりしていて、軸のぶれない制球力のある投球が持ち味。秋季沖縄大会ではチームを優勝に導いている。
九州大会の初戦では、唐津商(佐賀)と対戦。8回に味方のミスによる1失点に抑えながら、打線の援護なく0対1で敗戦投手となったが、走者を出しても粘りの投球ができるなど、精神的にも冷静な投球を披露していた。23年夏の沖縄大会ではすでに先発するなど、経験も豊富。24年夏、2年ぶりの沖縄王座奪還へ燃えている。
海星(長崎)・池田 陽翔内野手(2年)
180センチ、78キロ。右投げ右打ち。佐賀県出身で小学生では西有田球友クラブ、中学では西松ボーイズに所属していた。越境して長崎の海星へ入学。1年秋から出場し、九州大会では4番を任されることもあった。2年春のセンバツでは代打で2試合に出場し、甲子園を経験した。新チームからは主軸を任され、23年秋の九州大会では5番で出場した。
九州大会初戦の明豊(大分)戦では、7対8で涙をのんだが、自身は3打数2安打2打点の活躍。2四球を選ぶなど、5打席中、4度出塁した。5回には1死一、三塁から左中間への適時三塁打を放ち、存在感をアピールした。体格を生かした長打力が魅力で、ここまでの高校通算本塁打は5本(公式戦は0本)だが、24年での本塁打量産を期待させる逸材だと見ている。