DeNA残留・石田健大 プロ入り9年、ドラフト2位の同期たちは約半数がユニフォームに別れ
国内FA権を行使し去就が注目されていたDeNA・石田 健大投手(広島工出身)が、他球団へ移籍せずに残留を決めた。来シーズンの役割は、まだ分からないが、先発と中継ぎの両方をこなすことができる左腕は貴重な存在。三浦大輔監督はもちろん、首脳陣からの期待も大きいことだろう。
石田は2014年のドラフト会議で2位指名を受け、DeNAへと入団した。今シーズンが9年目だったが、同じく2位指名を受けた他の11人は、どのような状況なのだろうか。現在地を確認してみたい。
2014年のドラフト会議で2位指名を受けた12人のうち、風張 蓮(ヤクルト→DeNA)、佐野 泰雄(西武)、浜田 智博(中日)、田中 英祐(ロッテ)、石崎 剛(阪神→ロッテ)の5人はすでに現役を引退している。
また薮田 和樹投手(岡山理大付出身)は、今シーズン終了後に戦力外通告を受け広島を退団。来シーズンからNPB2軍に参入する、オイシックス新潟アルビレックスBCへと移籍することになった。
残りの6人のなかで、大卒は石田と戸根 千明投手(石見智翠館出身)の2人。戸根は巨人で中継ぎとして活躍するも、2022年の現役ドラフトで広島へと移籍した。移籍初年度となった今シーズンは24試合に登板。来シーズンも左の中継ぎとして期待されている。
高卒で入団したのはソフトバンク・栗原 陵矢外野手(春江工出身)、オリックス・宗 佑磨(横浜隼人出身)、楽天(現・ロッテ)小野 郁投手(西日本短大附出身)、日本ハム・清水 優心捕手(九州国際大付出身)の4人だ。
宗はオリックスの3連覇に貢献。3年連続でベストナインとゴールデングラブ賞を受賞しており、リーグを代表する三塁手となった。
栗原は東京五輪では侍ジャパンの一員として金メダルを獲得。故障で苦しみながらも主軸として結果を残しつつある。小野は鈴木 大地内野手(桐蔭学園出身)の人的補償として、2019年オフに楽天からロッテへと移籍した。今シーズンこそ右ひじの手術を受けたことで10試合の登板に終わったが、移籍後は3年連続で40試合以上に登板するなど、中継ぎの一角として欠かせない存在となった。
清水は正捕手候補として、高卒3年目から徐々に出番を増やし、2021年にはキャリアハイとなる100試合に出場した。しかし、以降は出番が減り、今シーズンは32試合の出場にとどまった。
ドラフト2位の上位指名といえども、9年で半分近くの5人がユニホームを脱いでいる。残っている選手たちも、チーム内での立ち位置は様々だ。10年目を迎える来シーズン、それぞれの役割をしっかりと果たし、11年、12年と現役を続けることに期待がかかる。