【四国】1回戦 今治西 vs 高松中央
【四国】今治西、愛媛県勢に光を灯す、強打発揮の1勝!〈秋季大会〉
〈第76回秋季四国地区高校野球大会:今治西13ー0高知中央〉(5回コールド)♢10月28日♢1回戦♢オロナミンC球場
2024年3月18日に兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕する「第96回選抜高校野球大会」(以下センバツ)の四国地区一般出場枠「2」を決する重要な参考資料となる「第76回秋季四国地区高校野球大会」(以下、秋季四国大会)は10月28日、4県の県大会上位3位校・計12校が集い徳島県で開幕した。1回戦の第2試合では愛媛2位の今治西と、香川3位で今大会唯一の初出場となる高松中央が対戦した。
試合は5回コールド13対0のスコアが示す通り、今治西の一方的な展開に。香川大会無失策の高松中央が5失策と乱れたこともあったが、11安打7四死球で残塁は6のみと効率のよい攻撃が光った。
加えて今治西は各打者の打撃内容もよかった。4回先頭打者で「人生最高の当たり」と本人も納得の左中間最深部へ推定120メートル弾を放った5番・福岡 怜也内野手(2年)のソロアーチは、引っ張りにかからずコンパクトなスイングと強烈なインパクトで捉えたもの。「初回は硬さがあったが、そのあとは落ち着いてプレーできていた」と仙波 秀知監督も評したように、福岡以外の各打者も強引なスイングは、ほぼ皆無だった。
翌日の準々決勝で高知(高知1位)に8回の7失点により3対10で8回コールド負けするも、福岡が、打った瞬間それと解る2試合連続、一時は同点に追いつく3ランを放つなど、つめ跡は残した。
愛媛県勢は今大会で準々決勝までに3校すべてが敗退したことで、センバツ一般枠出場は3年連続で極めて厳しくなった。だが、絶対的軸が現状で見当たらない投手陣の問題が解消されれば、今治西は夏の愛媛大会では本命の1つに数えられることはもちろん、全国でも一泡吹かす存在になるだろう。
取材・文=寺下友徳