3回戦 豊橋東 vs 誉
誉が継続試合で、豊橋東に5回コールド勝ち
<第76回愛知県高校野球選手権大会:誉10-0豊橋東(5回コールド)>◇23日◇3回戦◇岡崎レッドダイヤモンドスタジアム
先週、残った3回戦1試合が、突然の豪雨で継続試合になってしまった。
その影響で日程がずれ込んでしまった。ベスト8を目指す3回戦の残り1試合が残った形になって、その継続試合である。誉は2回戦で岡崎工科に10対0とコールドゲームで大勝。尾張地区の雄として、この秋もチーム力は充実していると言っていいであろうか。
対する豊橋東は、東三河の進学校でもあるのだが、この秋は投手が充実しているということで高い評価を受けていた。県大会では、1回戦では東三河1次リーグで1位となっていた豊川工科を下し、2回戦では名城大附に2対1と競り勝って進出してきた。ところが、ここへきて校内に感染症が流行して何人かが試合に出られない状況になってしまった。豊橋東の、ここまでの躍進の原動力となった樋口投手もその1人だった。ということで、豊橋東は苦しい試合となってしまった。
18日の2回まで行われた小牧市民球場での試合は、豊橋東は樋口投手が登録を外れてしまったので、背番号19をつけた野口 雄翔投手(1年)が先発となった。一方の誉は1番をつけた柴田 優之介投手(2年)が先発した。2回に誉が1死から6番・稲垣 夕海外野手(2年)の三塁打を足場に、後藤 佑仁外野手(2年)の適時打で先制。さらに、四球と田所 璃乙外野手(2年)の二塁打に、田中 駿希弥内野手(2年)の適時打などで4点が入った。しかし、ここで雨足が強くなってきて、中断。結局、約1時間半待機したが、グラウンドは水浸しで、回復が難しいとの判断で、5日後の土曜日に継続試合ということになった。
3回表の豊橋東の攻撃からの継続試合ということになった試合。ただ、豊橋東にはさらなるアクシデントで、18日の試合に出ていた選手の何人かが、さらに感染してしまい欠場。打順で言うと1番~3番の中心選手も含まれていただけに、余計に痛かった。
そんな状態の中での試合となったのだが、3回は誉の各打者が打ち上げてしまい3人で終了。しかし4回、誉は7番・後藤がバント安打して空気を変えた。バントなどで走者を進めながら、9番の栗田 諒吾内野手(2年)の適時打に2番・田中の適時打。さらに失策もあって得点が追加されていき、4番・矢島 海捕手(2年)が左翼へ会心の2ラン本塁打を放つなどして、この回5点。5回にも、代わった清水 陽太投手(2年)となったが、田中が満塁から中前適時打を放って1点が入ってコールドゲームとなった。
豊橋東にとっては、あまりにも気の毒な試合ということになってしまった。
誉の矢幡 真也監督は、「試合前のミーティングでは、もし、ウチが逆の立場だったら、どうなるのかということも話しました。相手がどこであっても、どういう状況であっても、やることは変わりないという意識で挑みました」と語っていた。また、今季のチームに関しては、敦賀気比(福井)や龍谷大平安(京都)、金光大阪(大阪)といった全国的な強豪との練習試合などでも、相手の主戦級の投手から5、6点を奪う力はあるという。それほど長打力があるというワケではないが、コンパクトに打ち返せる能力は高いということで、矢幡監督の期待も高いチームとなっているようだ。