【東京】代表決定戦 都立小平南 vs 中大附
都立小平南の家入が、自らの失点で追いつかれるも、自らの決勝三塁打で都大会出場
<秋季東京都高校野球大会1次予選:都立小平南8ー5中大附>◇17日◇代表決定戦◇江戸川区
起伏の多い試合だった。中大附が2点をリードしたが、都立小平南は3回に1番・百地 陽人の内野安打などで逆転する。その裏から登板した家入 健太朗投手の好投で、都立小平南が試合を優位に進める。5回には4番・清川 太一の二塁打などで、都立小平南が差を2点に広げる。
しかし中大附も粘りをみせる。6回には敵失で出た走者が二盗し、犠打で三塁に進み、6番・山内 琉維のスクイズが決まり、1点差に迫る。それでも都立小平南は7回、二塁打の内山 祥太が6番・森 晴紀の右犠飛で還り、突き放す。
けれども中大附は諦めない。8回、3番・光岡 泰志の四球に4番・柴崎 航大の右前安打で1死一、三塁。柴崎の二盗で二、三塁とし、6番・山内の左前安打で2人が還り、同点に追いつく。8回の同点劇だけに、延長タイブレークもちらつく展開になった。
家入は、「8回は疲れもありました。でも同点で踏みこたえたのは成長だと思います」と語る。今までは、こうした場面で崩れることが多かったという。その前向きさが功を奏したのか、同点に追いつかれた家入が、9回に勝負を決めることになる。
9回、都立小平南は安打2本で1死一、二塁とし、打席に9番の家入が入る。「アウトコースの低め、ひっかけないように打ちました」と家入が語る打球はグングン伸びて右中間を破る三塁打になり2人が生還。さらに敵失で家入も還り3点差とした。その裏は背番号1の横倉 佑樹が中大附打線を内野安打1本に抑え、都立小平南が都大会出場を決めた。
敗れたが、中大附の粘り強い攻撃は見ごたえがあった。ただ肝心なところで失策が出たことが惜しまれる。
一方、都大会に出場する都立小平南は、「目標は2回勝つことです」と家入は言う。2回勝てば、春はシードされる。都立校としての健闘を期待したい。
取材=大島 裕史