【南東北大学野球】東日本国際大vs日本大工学部
5回2失点と粘投した東日本国際大・大山凌
東日本国際大が19得点大勝 ドラフト候補・大山凌は5回2失点で今秋初白星
<南東北大学野球秋季リーグ戦:東日本国際大19ー2日本大工学部(7回コールド)>◇10日◇第3週2回戦◇石巻市民
首位を走る東日本国際大が19対2で7回コールド勝ちを収め、開幕からの連勝を6に伸ばした。
2回、北野 琢士内野手(2年=明秀日立)の犠飛で先制する。4回にも播磨 雄大捕手(4年=埼玉栄)の2点適時三塁打などで4点を奪ってリードを広げると、その後も攻撃の手を緩めなかった。特に7回は代打で登場した青山 優太外野手(4年=新庄東)が3点本塁打と2点適時打で1イニング5打点を挙げるなど、大量8点を加えた。
終わってみれば17安打19得点の猛攻。上位打線、下位打線、そしてスタメン出場、途中出場を問わず打ちまくり、相手投手陣を圧倒した。
打線の援護を受けたエース右腕・大山 凌投手(4年=白鷗大足利)は、5回3安打2失点で今秋初勝利をマークした。2回までは4三振を奪って完全投球を披露したが、3回の途中からは制球に苦しんだ。本人は「失点した場面以外にも全体的にバランスが悪く、ボール球が多かった」と唇を噛んだ。
7月頃から昨秋痛めた右肘の張りを感じていたこともあり、夏のオープン戦はわずか1試合の登板。今秋はここまでの3試合で1回、1回、2回と、短いイニング限定での登板が続いていた。この日は今秋最長の5回を投げ、球数も100球を超えた。コンディションは徐々に整ってきている。
6月の全日本大学野球選手権は初戦敗退。大山は仙台大戦に先発し、6回3失点(自責1)で負け投手になった。「ストレートが持ち味なのに変化球を多く投げて、カウントを悪くして自分で自分を苦しめてしまった」。7与四死球でリズムに乗れなかった選手権の反省を胸に、自身最後のリーグ戦では直球主体の投球に原点回帰している。この日も直球のキレは抜群だった。
プロ志望は選手権を経ても揺らいでいない。「今日みたいな投球では間違いなく指名されない。もう1度見つめ直して、来週良い投球をしたい」。ドラフトで名前を呼ばれ、再び神宮のマウンドに立つため、ラストスパートをかける。
(取材=川浪康太郎)