【東京】1回戦 啓明学園・都立農業・都立八王子桑志・都立南多摩中等教育 vs 都立国立
国立大志望の左腕が投打で躍動!都立国立が逆転勝利で7回コールド勝ち
<秋季東京都高校野球大会1次予選:都立国立10-3「啓明学園・都立農業・都立八王子桑志・都立南多摩中等教育」(7回コールド)>◇9日◇1回戦◇江戸川区
東京都ではトップレベルの進学校でもある都立国立が、「啓明学園・都立農業・都立八王子桑志・都立南多摩中等教育」の連合チームと対戦した。
試合序盤は連合チームが優位に進めた。2回、8番・内田 俊内野手(2年=啓明学園)の適時打で1点先制。さらに1番・須江 汐優外野手(2年=都立農業)の2点適時打で3対0とする。連合チームは、連係を意識した声かけや、カバーリング、打球の追い方を見ても、鍛えられているのがわかる。
都立国立の堀田監督は「良いチームでした」と称えるほどだった。だが、都立国立もじっくりと攻めて、3回、相手のミスにつけこみ、同点に追いつくと、4番・小谷 政也投手(2年)が「変化球をうまく打つことができた」と振り抜いた打球は右翼手の頭を越える適時三塁打となり、勝ち越しに成功した。
その後、勢いづいた都立国立はチームとして取り入れている機動力を使いながら、攻め立て、着実に加点し、7回に10対3としてコールド勝ちが決まった。
エースの小谷は「ストレートばかりにいってしまったので、監督からテンポを変えたほうがよいとアドバイスを貰い、そして変化球もしっかりと攻めました」。
左オーバーからの常時110キロ後半〜124キロの直球には勢いがあったが、それ以上に良かったのが110キロ前半のスライダーとチェンジアップだった。打者の手元で急激に落ち、変化量も精度も高く、決め球として十分使える。これほど腕が振れて、落差のある変化球を投げられる高校生左腕もいない。速球が120キロ前半だから目立っていないだけで、投手としてのスキルは高い。体力をつけ、直球の球速がさらにアップすれば、もっと注目される存在になると思う。本人は国立大志望で野球を継続したい思いがあるという。
都立国立は都立府中東、都立小平南と赴任先の学校を強化した堀田監督がこの4月から就任。都立府中東時代は國學院久我山を破ったこともあった。
選手個々の意識や、チームの意識付けも高く、今後が楽しみだ。