【大学野球・仙台六大学】 1回戦 東北福祉大 vs 東北大
3季ぶり優勝狙う東北福祉大は快勝スタート!「人生初」4番の島袋皓平が2安打2打点
<仙台六大学野球秋季リーグ:東北福祉大7-0東北大(7回コールド)>◇26日◇1回戦◇東北福祉大
3季ぶりのリーグ優勝を狙う東北福祉大は、開幕戦で東北大相手に7回コールド勝ちを収めた。打線は毎回安打を放ち、11安打7得点と機能。投げては、後藤 凌寿投手(4年=四日市商)、野口 聡大投手(4年=和歌山東)、渡邊 聖塁投手(4年=一関学院)の「4年生リレー」で東北大打線を1安打無失点に抑えた。
俊足巧打の西村 彰浩外野手(3年=聖望学園)が1番に座り、ルーキーの佐藤 悠太外野手(1年=報徳学園)がスタメンに名を連ねるなど、春とは印象が変わった東北福祉大打線。その新打線の4番には、島袋 皓平内野手(3年=沖縄尚学)が入った。本来は守備と走塁が光る1、2番タイプで、小、中、高と4番の経験はなし。しかし打撃力を買われて今年8月以降のオープン戦では4番起用が続き、結果を残したことでリーグ戦でも「人生初」という大役を任された。
初回、いきなり好機で打席が回ってくる。2死三塁、2ボールからど真ん中の直球を振り抜くと、打球はぐんぐん伸びて先制の適時三塁打となった。「あんなに飛ぶとは思わなかった」。あと1歩で本塁打という特大の当たりで打線に火をつけた。6回の第4打席にも適時打を放ち、2安打2打点。開幕戦から4番の仕事をやってのけた。
2年次までは代走や守備固めでの出場がほとんど。プロ志望が強いこともあり、課題の打撃を磨いて「3年春からは絶対に結果を残そう」と意気込んでいた。その矢先の今年3月、紅白戦の試合中に左手の有鉤骨を骨折。手術をして5月頃まで離脱したため、春のリーグ戦出場は0に終わった。
それでも気落ちすることなく努力を重ね、し烈な遊撃のレギュラー争いを勝ち抜いた。守備は守備範囲、肩の強さ、スローイング、どこを取っても一級品だけに、シーズンを通してどんな活躍を見せるか楽しみだ。
ドラフト候補に挙がる後藤は5回1安打7奪三振無失点と快投し、「早いカウントでストライクが取れたし、まっすぐも走っていた」と手応えを口にした。直球はほとんどが145キロを超え、最速は150キロを計測した。2番手の野口、3番手の渡邊も140キロ台前半の直球を軸に好投し、ともに1回をパーフェクト投球。4年生右腕3人でつなぎ、打撃力のある東北大打線を圧倒した。
東北大は初回に3番の森数 晃優内野手(2年=県立船橋)がチーム初安打を放つも、その後は打線が沈黙し、4回以降は走者を1人も出すことができなかった。目標である「Aクラス(3位以内)入り」を目指し、まずは最初の1勝をつかみにいく。
(取材=川浪康太郎)