ドラフト候補・津田淳哉（大阪経済大）、頭脳派投球の快投！「ストレートが良くなかったので…」、16年ぶりVへ王手！
大阪経済大先発の津田淳哉
＜関西六大学野球秋季リーグ：大阪経済大8－3大阪商業大＞◇14日◇第7節1回戦◇マイネットスタジアム皇子山
大阪経済大が大阪商業大に快勝して2007年秋以来の優勝に王手をかけた。
ともに勝ち点4で最終節を迎え、勝ち点を取った方が優勝となる。今春も同じ状況だったが、この時は大阪商業大の2連勝に終わっていた。
大阪経済大の高代延博監督は「蛇に睨まれた蛙みたいだった」と当時の状況を振り返る。常勝軍団であり、勝ちへ執念を燃やす大阪商業大の選手を見て萎縮していたそうだ。しかし、この試合前にはそうした雰囲気はなく、高代監督は面白い試合ができると感じていた。
精神面で成長した大阪経済大の選手は、立ち上がりから力を発揮する。1回、2死一、二塁のチャンスを作ると、5番・下山 滉太内野手（3年＝桜宮）が、大阪商業大の2番手・高 太一投手（4年＝広陵）の変化球を上手く拾い、中前適時打で先制点を挙げる。
さらに3回には相手の失策に乗じて無死満塁とすると、5割を超える打率で首位打者をひた走る4番の北村 音湧捕手（2年＝松阪商）が右中間に2点適時二塁打を放ち、追加点を挙げる。さらにこの回はもう2点加え、序盤で大量リードを奪うことに成功した。
味方の援護に恵まれた大阪経済大先発の津田 淳哉投手（4年＝高田商）は「真っすぐがあまり良くなかったので、変化球中心で組み立てながらいきました」とこの日はカーブが冴え、8回2失点。本調子ではなかったという直球も、球場のスピードガンでは146キロを計測するなど、今秋のドラフト候補に相応しい投球を見せた。
投打のかみ合った大阪経済大が8対3と完勝。現役の選手にとってはこれが大阪商業大戦初白星となった。
15日の2回戦で勝利すれば、優勝が決まる。「なんとかあと一つ。1勝だけでは喜べないので、頑張ります」と高代監督。16年ぶりの頂点まであと少しだ。
取材＝馬場 遼
