【甲子園】1回戦 川之江 vs 高知中央
右サイド高橋の投球術がはまり、高知中央が甲子園初白星
<第105回全国高校野球選手権記念大会:高知中央9ー4川之江>◇7日◇1回戦◇甲子園
初戦からの四国対決となった第1試合は、甲子園初出場の高知中央(高知)が、21年ぶりの出場となった川之江(愛媛)に快勝し、甲子園初陣をうれしい初勝利で飾った。
先発した右サイド・高橋 秀斗投手(3年)が変幻自在の変化球を操り、まさに川之江打線を手玉に取った。
直球の球速は130キロ前後だが、右サイド特有のややシュート気味の軌道。横の変化も交え、ゴロと飛球の山を築いた。6回までは1番打者に許したわずか2安打だけ。3回に押し出し四球で1点を与えてしまったが、そのほかの打者に打撃をさせなかった。
7回にいったん、マウンドを降り一塁の守備についた。しかし2番手の堅田 紘可内野手(3年)が連続四死球でアウトをひとつも取れずに降板し、高橋は再びマウンドへ。この回に3点を与えてしまったが、自身は1失点で相手の勢いを止めた。9回もまたマウンドを降りて一塁へ回ったが、ここでもマウンドに上った藤田 一秀投手(3年)が先頭打者に安打を許して降板。三度マウンドへ上った高橋が、最後を締めてゲームセット。結局、27アウトすべてを高橋が奪う実質「完投」勝利を挙げる活躍だった。
打撃陣では台湾からの留学生、背番号13の謝 喬恩外野手(2年)が3安打4打点の活躍を見せ、1番打者として中心的役割を担った。内野の守備陣も難しいゴロをアウトにするなど、打たせて取る投球が持ち味の高橋を助ける場面が随所に見られた。
高知大会では準決勝で明徳義塾に勝利した勢いで甲子園初出場をつかんだ。高橋は明徳義塾戦で8回から救援し、タイブレークの末の勝利に大きく貢献した。甲子園での投球術を見れば、その結果にも納得してしまう。
2回戦では履正社が相手。今大会トップクラスの打線を誇るチーム相手に、高橋が再び好投を狙う。