【奈良】準決勝 智辯学園 vs 橿原学院
＜第105回全国高校野球選手権奈良大会：智辯学園9ー2橿原学院（7回コールド）＞◇26日◇準決勝◇佐藤薬品スタジアム
智辯学園が橿原学院を7回コールドで下して2年ぶりの決勝進出を決めた。
勢いをつけたのは1番投手で起用された中山 優月投手（3年）だ。負担の大きい役回り故に小坂将商監督は中山に1番投手で行くかどうかを委ねたが、「自分が勢いをつけてチームを甲子園に連れて行くんだと思って練習してきたので、不安はなかったです」と快諾。その1打席目でいきなり右翼へ先頭打者本塁打を放ち、ガッチリと試合の流れをつかんだ。
智辯学園はその後も1死一、三塁から5番・池下 春道内野手（3年）が右翼への2点適時二塁打を放ち追加点を挙げると、2回にも相手の失策で1点を加えた。
序盤から追い上げる展開となった橿原学院は2回、2死満塁から2番・窪田 悠人内野手（2年）の2点中前適時打で2点差に詰め寄る。
これで流れを引き寄せたかったが、春の近畿王者である智辯学園はそう簡単にひるまない。4回にこの回先頭の8番・高良 鷹二郎捕手（3年）が左翼にソロ本塁打を放つと、その後も打線が繋がり、この回に4点を追加。5回表にも相手の暴投で1点を加え、リードを7点に広げた。
2回に4安打を浴びて2失点した中山は3回以降、安定した投球を見せて5回2失点。6回からはエースナンバーを背負った藤田 健人投手（3年）が2回を無失点に抑えて7回コールド勝ちを収めた。
「中山が自分のバッティングをしてくれて、打線に勢いをつけてくれたのは良かったと思います」と試合を振り返った智辯学園の小坂将商監督。これ以上ない試合のスタートを切ったことで常に試合を優位に進めることができた。
決勝では高田商と対戦する。「キッチリした野球をされるので、構えずに攻めていく気持ちを持って臨みたいと思います」と小坂監督。「前川右京（現・阪神）がいた2年前を思い出させるような打線ではある」と指揮官が自信を持つ強力打線が決勝でも火を噴くか。
