試合レポート

宮津天橋vs鳥羽

2023.07.20


勝利を喜ぶ宮津天橋の選手たち

春まで連合チームの宮津天橋が8強入り!鳥羽との接戦を制す

<第105回全国高校野球選手権京都大会:宮津天橋7ー6鳥羽>◇19日◇4回戦◇わかさスタジアム京都

昨秋に京都外大西福知山成美などを下して8強入りしたことで話題となった「宮津天橋・丹後緑風」連合。今春も連合チームで戦っていたが、両校に新入部員が加わったことにより、この夏はそれぞれ単独出場を果たしている。

3年生6人、2年生2人だった宮津天橋には1年生が16人も加入。単独出場だけでなく、ベンチ入り20人が埋まる盛況ぶりとなった。

丹後緑風は初戦で敗れてしまったが、宮津天橋は2回戦の同志社国際戦、3回戦の北稜戦でともに延長タイブレークの末に勝利を収めている。そして、4回戦では秋4位の鳥羽に挑むことになった。

宮津天橋の先発はエースの中川 優投手(3年)。3回戦で10回124球を投げ抜いてから中1日での登板となった。「疲れは溜まっていましたけど、何とか気合いで」と持ち味のコースを丁寧に突く投球で3回まで1安打無失点。守りから流れを作ることに成功した。

打線は2回に相手の失策で1点を先制すると、3回には5番・中川のスクイズと6番・日髙 泰誠内野手(1年)の右前適時打で2点を追加。序盤は宮津天橋ペースで試合が進んだが、4回に鳥羽が反撃を見せる。

1死から高校通算22本塁打のプロ注目打者、3番の福井 仁外野手(3年)が中前安打で出塁すると、4番・[player]大堂 優人外野手(3年)が死球を選んで、一、二塁とチャンスを拡大。ここで5番・宝持 魁人内野手(3年)が左越え2点適時打三塁打を放ち、1点差とすると、続く6番・川合 尚吾内野手(2年)の右前適時打で同点とする。さらに7番・末常 佑太郎内野手(3年)の左前安打で一、三塁とすると、主将の8番・平澤 拓海捕手(3年)がスクイズを決めて勝ち越しに成功した。

だが、宮津天橋も5回に押し出し死球で同点に追いつくと、6回に一死二、三塁のチャンスを作る。ここで打席に入るのはここまで2安打を放っている日髙。「とりあえず気持ちが負けないようにまずは打席で立ちました」と強く振り抜いた打球は左前適時打となり、再び勝ち越しに成功した。さらにこの回には重盗で追加点を挙げ、7回にも3番・藤原 諒耶外野手(2年)の適時二塁打で1点を追加。着実に加点して鳥羽を引き離した。

だが、鳥羽も諦めない。8回に2死一、三塁から川合の左前2点適時打で1点差に迫り、9回にも2死三塁と一打同点のチャンスを作った。この場面で回ってきたのは鳥羽で最も期待できる打者である福井。「敬遠しようか」と中川は思ったそうだが、山村 駿捕手(3年)のリードを信じて勝負を挑むと、空振り三振に打ち取って準々決勝進出を決めた。

「連合だけじゃなくて、単独でもベスト8に行けると証明できたので嬉しいです」と153球で完投した中川は笑顔。強い相手にも真っ向から立ち向かう姿は連合でも単独でも変わりはない。準々決勝で勝利して、連合での結果を超えることが直近の目標だ。

この記事の執筆者: 田中 裕毅

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