京都翔英vs京都両洋
京都翔英が完封リレーで京都両洋に勝利!プロ注目の小笠原は1安打
<第105回全国高校野球選手権京都大会:京都翔英3-0京都両洋>◇18日◇3回戦◇わかさスタジアム京都
プロ注目の強打者・小笠原 蒼内野手(3年)を擁する京都翔英が京都両洋を下し、2年連続の16強入りを果たした。
京都翔英の先発は公式戦初登板ながら140キロ前後の速球を投げる塩貝 迅平投手(2年)。1回に1死満塁のピンチを招いたが、後続を浅い当たりの中飛と一邪飛に打ち取り、無失点で切り抜けた。
すると、京都翔英はその裏、1死一塁から3番・古井 康介内野手(3年)の放った打球が相手遊撃手の失策を誘い、一気に一塁走者が生還して先制点を挙げる。続く4番・小笠原は三飛に倒れたが、2死二塁から5番・松山 紘生外野手(3年)が右前適時打を放ち、さらに1点を加えた。
味方の援護をもらった塩貝は「ベンチでフォームの再確認をしてマウンドに上がりました」と2回以降に復調。「アバウトに強く真っすぐを投げられました」と直球を主体に5回無失点の好投を見せた。
追加点が欲しい京都翔英は5回、1死三塁のチャンスを作ると、2番・長谷 煌晟外野手(3年)の右犠飛で1点を追加。打線は3安打しか放てず、6回以降に追加点を取れなかったが、6回から登板した2番手の迎窪 大輝投手(3年)が走者を出しながら打たせて取る投球で京都両洋に得点を与えなかった。
放った安打は京都翔英が3本、京都両洋が10本だが、スコアは3対0で京都翔英の勝利。京都翔英は相手のミスでもらったチャンスを生かし、守りでは4併殺で反撃の芽を絶った。
「打てない試合も夏の大会ではある。3年生中心にしっかり守れたいい試合だったと思います」と京都翔英の前田雅大監督。春から課題にしていたという投手力で勝ち切ったのは次戦への弾みになるだろう。
注目の小笠原は4打数1安打。右横手投げの先発・卜部 篤士朗投手(2年)に対しては3打数無安打2三振と苦しめられたが、右の本格派である林 勇斗投手(3年)に代わった第4打席には「良いふうに割り切れて、バットだけ出そうと思っていました」と技ありの中前安打を放ち、主砲の意地を見せた。
相手からの徹底マークとも戦う今大会。「去年と違って注目されている中で結果が出なかったのは自分の実力だと思います。どんなピッチャーでも対応できるのがプロに行く選手だと思うので」と反省しきりだった。
4回戦では昨秋に7回コールド負けを喫した乙訓と対戦する。「相手関係なく自分たちの野球を貫き通します」と力強く語った小笠原。高校通算28本塁打の大砲のバットが次こそは火を噴くか。