近江兄弟社vs野洲
投打の噛み合った近江兄弟社が6回コールド勝ち!次戦はシード校・滋賀学園と激突
<第105回全国高校野球選手権滋賀大会:近江兄弟社10-0野洲(6回コールド)>◇15日◇2回戦◇マイネットスタジアム皇子山
昨秋4強の近江兄弟社が6回コールド勝ちで3回戦進出を決めた。
先発を任されたエース右腕の山田 祿投手(3年)は昨年から主戦として活躍していたが、昨年11月に右肘を疲労骨折。3月までは投げることができず、春はベンチ入りメンバーから外れていた。エースを欠いたチームは初戦敗退。「見ているだけで悔しかったので、夏は自分が投げて勝とうと思っていました」と強い気持ちを持って今大会に臨んでいる。
山田は初回に2死から四球を出すも2奪三振と上々の立ち上がり。その裏に2死二塁から4番・中野 錬外野手(3年)の右前適時打で1点を先制し、序盤から良い流れで試合を進めた。
近江兄弟社は2回に相手の失策で1点を加えると、3回にも中野の左適時打で1点を追加。4回には9番・谷口 凌平外野手(3年)の中前適時打で1点を追加し、野洲の先発・松浦 誓人投手(3年)をマウンドから引きずり降ろした。
100キロ台の直球と80キロ台のカーブを武器に1回戦の彦根東戦では3失点完投勝利を収めた松浦だったが、「キャッチャーの構えているところに投げられなかった」とこの日は4回途中4失点(自責点3)と苦しいマウンドになった。
一方、打線の援護に恵まれた山田は130キロ台中盤の直球とスライダーを軸に、5回2死まで無安打投球。ノーヒットノーランを意識し始めたタイミングで初安打を許したそうだが、6回を投げて1安打無失点と危なげない投球を見せた。
近江兄弟社打線はその後も得点の手を緩めず、5回には8番・栗田 泰伍内野手(3年)の2ランスクイズなどで3点を追加。6回にも5番・口分田 桔平内野手(2年)、6番・吉田 光汰内野手(3年)の適時打で3点を加え、6回コールド勝ちを決めた。
毎回得点でコールド勝ちを収めた近江兄弟社。「1点ずつ最初から取れたのが良かったですね」と森地道之監督は頷いた。投打が噛み合い、次戦に向けて弾みのつく勝利となっただろう。
3回戦ではシード校の近江兄弟社と対戦する。昨秋には準々決勝で対戦して7対4で勝利。だが、その時に完投した山田は「怖かったイメージがある」と話しており、「恐れずに全力で投げたいです」と意気込む。再戦で勝利して、さらに勢いをつけることはできるだろうか。
野洲主将の中島千空
野洲5番手の寺本秀
野洲4番手の堀尾太希
野洲3番手の西岡脩太
口分田桔平(近江兄弟社)
栗田泰伍(近江兄弟社)
近江兄弟社先発の山田祿
近江兄弟社主将の野村青葉
吉田光汰(近江兄弟社)
1回裏に先制の適時打を放った中野錬(近江兄弟社)
野洲先発の松浦誓人
野洲2番手の鈴木智貴
マウンドに集まる野洲の選手たち
4回裏に適時打を放った谷口凌平(近江兄弟社)
3回裏に適時打を放った中野錬(近江兄弟社)
得点が入って盛り上がる近江兄弟社ベンチ