滋賀学園vs八幡工
先発して好投した大城海翔(滋賀学園)
エース大城が好投!滋賀学園が8回コールド勝ちで初戦突破
<第105回全国高校野球選手権滋賀大会:滋賀学園7-0八幡工(8回コールド)>◇15日◇2回戦◇マイネットスタジアム皇子山
春準優勝のシード校・滋賀学園が8回コールド勝ちで初戦を突破した。
先発を任されたのはエース左腕の大城 海翔投手(3年)。「かなり良い力感で投げられていたと思います」と130キロ台中盤の伸びのある直球を軸に快投を見せ、三者連続三振と最高の立ち上がりを見せる。
エースの好投に応えたい打線だったが、八幡工先発の名越 頼里投手(2年)を打ちあぐねる。右横手投げからベース上で球を動かす名越に対して毎回のように得点圏に走者を進めるもあと一本が出ず、5回まで無得点に抑えられてしまった。
嫌な流れになってもおかしくなかったが、「今年は守備型のチームなので、意外とベンチは冷静でした」(山口達也監督)と選手たちに動揺はなかったという。大城を中心に手堅い守りで流れを相手に渡さなかったことが選手たちに落ち着きをもたらしていた。
試合が動いたのは6回、四球と失策で無死二、三塁のチャンスを作ると、ここまで好投を続けていた9番・大城の左前適時打で先制点を挙げる。すると、それまで適時打が出なかったのが嘘のように打線が繋がり、この回だけで5得点。名越を打ち崩して試合を優位に進めた。
終盤に入っても大城の球威は衰えず、7.2回を投げて2安打12奪三振で無失点。降板するまで危なげない投球を披露した。
追加点が欲しい滋賀学園は8回、先頭の3番・岩井 天史内野手(2年)が「ちょっと詰まり気味だったので、フェンス直撃かなと思って打球を見ていたんですけど、ギリギリ入ってくれて良かったです」と八幡工2番手の岡田 慎也投手(2年)が投じた内角の直球を右翼席に運ぶソロ本塁打を放ち、1点を追加。さらに無死一、二塁から途中出場の角尾 嶺成外野手(3年)の右越え適時二塁打でコールド勝ちを決めた。
「プレッシャーがかかる大事な試合で勝てて良かったです」と試合を振り返った大城。昨夏は相手投手を打ちあぐねて初戦敗退に終わったが、今夏はしっかりと勝ち切ることができた。3回戦では秋に敗れた近江兄弟社と対戦する。リベンジして14年ぶりの夏の甲子園出場に繋げられるか。
取材=馬場遼