徳之島vs明桜館・串木野・川薩清修館
強打成功!力は「地から」の実践・徳之島
徳之島・嶺本
<春季九州高校野球鹿児島大会:徳之島12-2明桜館・串木野・川薩清修館(5回コールド)>◇28日◇2回戦◇鴨池市民
徳之島は立ち上がり、無死一、二塁から3番・嶋田 翔仁(2年)の右前適時打で先制。相手のエラーで3点目が入り、7番・嶺本 倫太郎(2年)の右翼線二塁打、8番・勝 亮翔(2年)の中越え二塁打、1番・郷 泰輝(3年)の右前適時打と畳みかけ、打者12人で大量8点を挙げた。
4回には5番・盛 悠也(2年)の左前適時打を皮切りに併殺崩れ、押し出しで計4点を加えた。打線好調で先発全員安打の11安打、12得点を挙げた。
4回裏、明桜館・串木野・川薩清修館(連合②)は暴投と内野ゴロの間に生還し2点を返した。
徳之島は5回裏、リリーフした大澤 康誠(3年)が2死から走者を出しながらも得点を許さず。コールド勝ちを決めた。
徳之島は初回の強攻策成功で勢いづいた。
初回、無死一、二塁の先制機。地頭所 眞人監督は、送りバントも考えたが、アウト1つ与えて相手投手を落ち着かせるよりも、強打で揺さぶる攻めにかけた。
3番・嶋田は「後ろにつなぐ」意識で先制の右前適時打で期待に応えた。追い込まれていたが「下半身を使って逆方向に打てた」と胸を張る。
冬場「力は『地から』」(地頭所監督)を合言葉に、下半身を鍛え、強い打球に加えて状況に応じた打撃ができる練習をしてきた。成果を試す春初戦、最初の好機で主軸が実践してみせたことでチーム全体が波に乗り、打者12人8得点のビッグイニングを作った。4回にも4点を追加し、昨秋3回戦で苦戦した連合チームを相手にコールド勝ちした。
出場チーム中、最後の登場で、開幕から初戦まで1週間以上の時間があり、モチベーションのもっていき方も工夫が要ったが、昨秋対戦したチームが相手で「今度は圧倒しよう」(嶋田)と強い気持ちで臨んだ。
攻撃面は持ち味を存分に発揮したが、投手陣は8四球を出し、不用意な失点もあった。地頭所監督は「攻撃がうまくいったのはたまたま。次に向けて課題点を修正していきたい」と兜の緒を締める。嶋田は「今回の短期目標ベスト4に向けて、一戦必勝で挑みたい」と意気込んでいた。
(取材=政 純一郎)