城東vs京都文教
21世紀枠での聖地初出場・城東、昨秋東京王者・東海大菅生に挑む
7回裏一死満塁から逆転二塁打を放った城東・吉田 優(3年)
<練習試合:徳島城東3-2京都文教>◇11日◇JAアグリあなんスタジアム
18日に兵庫県西宮市の[stadium]阪神甲子園球場[/stadium]で開幕を迎える第95回記念選抜高校野球大会において、21世紀枠で春夏通じ甲子園初出場を果たす徳島城東(徳島)が、昨夏、京都大会8強入りを果たした京都文教との練習試合を行った。
10日の組み合わせ抽選会では大会第5日・第3試合で昨秋東京都大会王者の東海大菅生との対戦が決定。この日の試合前ノックでは、はじめてユニホームに身を包んだ永野 優菜マネージャー(3年)が「1球1球に思いをもって」甲子園での本番7分間に即したタイムテーブルで内野ノックを行うなど、いよいよ迫ってきた晴れ舞台への機運が高まった。この京都文教戦では前夜、「ライングループで東海大菅生の特徴などをミーティングした」(新治 良佑監督)上で、改めて自らのスタイルを出し切ることを指針とした。
結果、主力同士で臨んだ第1試合での結果は3対2で逆転勝ち。中でも投手陣は先発した清重 登揮投手(3年)が自己最速となる140キロをマークし7回7安打4奪三振で2失点。2番手の岡 一成投手(2年)も変化球が冴え4連続含む5奪三振で6人を完ぺきに抑え、試合後には「この冬に取り組んできたことができた」と笑みを見せた。
一方、打線は「攻撃でなく、打撃になっていた」と指揮官も指摘したように、8安打7四死球での毎回出塁も3得点とやや不完全燃焼なものに。それでも一度は逆転を許した7回裏には「間を抜く打球をイメージしてった」吉田 優内野手(3年)が1死満塁から左中間に落とす2点適時二塁打。また、守備でもチーム1の俊足を誇る加統 蒼真外野手(3年)が侍ジャパンのラース・ヌートバー外野手(カージナルス)を思わせる美技で魅せるなど、随所に意図したプレーを出すことができた。
今後は近畿地区に移動後、練習試合1カードを経て初戦へ備えていく徳島城東。主将・森本 凱斗捕手(3年)も「どこまで自分たちが通用するのか楽しみ」と目を輝かせる甲子園での躍動へ向け、部員13人は最大限の努力を続けていく。
(取材=寺下 友徳)