都立葛飾商vs都立青井・都立足立東・都立葛飾総合・都立南葛飾
都立葛飾商が延長タイブレークを制す。エース牧が3者連続三振で勝ち越し呼び込む
9回裏は三者連続三振に打ち取った都立葛飾商先発・牧 拓磨
<春季都大会1次予選:都立葛飾商8ー4連合(延長10回タイブレーク)>◇11日◇日大鶴ヶ丘グラウンド
都立葛飾商と都立青井・都立足立東・都立葛飾総合・都立南葛飾の4校連合の試合は延長タイブレークにもつれ込む激戦となった。
都立葛飾商は3回、2番・高橋 空聖外野手(3年)の中前適時打で先制。6、7回にも追加点を挙げ、4対0とリードを広げた。
しかし連合は7回裏に、3番・上出 磨優投手(3年=都立南葛飾)の右翼線への三塁打から、打線が繋がり一挙4点を挙げ終盤に同点とした。
追いつかれた都立葛飾商だったが、先発のエース右腕・牧 拓磨投手(2年)は粘りの投球を見せる。9回裏には3者連続三振を奪い、延長タイブレークへ持ち込んだ。直球をコーナーに決める制球力が持ち味の牧は、この日は右打者の外に逃げるスライダーも有効に使い、空振りを多く奪った。
エース右腕の快投で流れを呼び込んだ都立葛飾商は、無死一、二塁から始まるタイブレークで4点を挙げ、逃げ切った。
都立葛飾商、都立葛飾総合、都立南葛飾は2021年秋に連合チームを組んでいた。お互いを知る者同士の対戦が実現し、牧は「絶対に負けたくない」と意気込んでいたという。試合後には両チームで健闘を称え合うシーンもあった。「頑張れよと言ってもらったので」と次戦の代表決定戦では敗れた「元チームメイト」の分まで全力で戦う。
連合のエース右腕・上出は187センチ、89キロの一際目立つ大柄な体格を持つ。打線でも中軸を担い連合チームの大黒柱として最後までマウンドを譲らなかった。「大学でも硬式野球を継続したい」と、大器を予感させる大型右腕は高校最後の夏までアピールを誓った。
(取材=藤木 拓弥)