立命館慶祥vs札幌南
「キタキツネ打線」が中盤に逆転劇 立命館慶祥が代表決定戦へ
＜秋季北海道高校野球札幌支部予選：立命館慶祥6－2札幌南＞◇11日◇準決勝◇札幌円山
「キタキツネ打線」立命館慶祥が中盤に逆転し、Aブロック代表決定戦へと進んだ。
札幌南が3回までに2点リードで迎えた4回、2死二塁と得点圏に走者を進め、2番・村尾優作（2年）が左前安打を放って二塁走者はホームへ。しかしこの打球を左翼を守る立命館慶祥・勝見将（2年）がバックホーム。これがアウトとなって球場はどよめきに包まれる。
立命館慶祥は4回裏、7番・石山玄真（2年）がバント安打とエラーで走者二塁とするも、8番・梅村青波（2年）が遊ゴロに倒れてしまう。
ただ立命館慶祥は5回裏、1死後、1番・髙橋勇翔（1年）が左中間を破る二塁打で得点のチャンス。ここで2番・勝見が中前適時打を放って1点を返し、1対2と1点差となる。
立命館慶祥の先発・岩渕正晃（2年）は6回表、札幌南打線を3者凡退に抑えて打線の攻撃を待つ。6回裏、立命館慶祥は先頭の佐藤鉄平（2年）の右三塁打で一打同点のチャンス。ここで6番・笹川晃生（2年）に中越え適時三塁打が飛び出して立命館慶祥は2対2の同点に追いつく。
1死後、8番・梅村の死球などで1死満塁とし、1番・髙橋が放った打球は二塁手へ。併殺打になるかと思いきや、二塁手からの送球を遊撃手が取れず、球が転々とする間に三塁走者と二塁走者が生還。この回に立命館慶祥が2点を加えて逆転し、2点をリードする。なお、立命館慶祥は7回裏にも1点を追加する。
守備のミスから逆転された札幌南。試合が終盤へと進む中、7回以降は一人の走者も出すことができずに反撃の糸口をつかめない。
その一方、立命館慶祥は8回裏に2死二塁と追加点のチャンスを迎え、3番・田畑悠樹（1年）の左前適時打で1点を追加。6対2として着実に得点を重ねていく。
試合は9回へ。札幌南は9回表、1番・大澤天馬（2年）の四球などで2死一塁とするも、4番・岡本和真（2年）が二ゴロに倒れて試合終了。6対2で立命館慶祥が勝利した。
試合後、立命館慶祥の横山蔵人監督は「打たせて取るような野球ができれば」と語ってくれた。駒大岩見沢の「ヒグマ打線」にあやかり、横山監督が命名した「キタキツネ打線」。代表決定戦でどのような試合運びを見せてくれるか楽しみだ。
（文＝小林 英介）
