玉川学園vs国際基督教大高
エースが投打で大暴れ 玉川学園がコールドで初戦突破
玉川学園・白木心
<秋季東京都高校野球大会1次予選:玉川学園10-0国際基督教大高(6回コールド)>◇10日◇1回戦◇総合工科高校
国際基督教大高と玉川学園、両校ともに新チームの部員は少なく、限られた練習環境の中で迎えた公式戦となった。
試合は初回から動いた。玉川学園は1回裏、四球などで1死一、二塁のチャンスを作ると、4番鈴木光外野手の左前安打で先制に成功する。その後もう一点を加え、初回から2点を入れた。
勢いに乗った玉川学園は2回にも、この回先頭の7番白木心投手が安打を放つと、エラーも重なり三塁まで進塁。続く8番梅田侑志内野手も四球で出塁し盗塁を試みると、捕手の送球間に三塁ランナーの白木が本塁を陥れた。積極的な走塁で相手バッテリーを揺さぶり、得点を着実に積み上げていった。
追いかける展開となった国際基督教大高は3回裏、1死から9番河邊智成外野手がチーム初ヒットを打つ。その後2死になるも死球などで満塁のチャンス。しかし、玉川学園のエース・白木の前に得点できずホームが遠い状況が続いた。
試合は積極的な走塁で着実に得点を重ねる玉川学園と、1番田嶋景内野手の三塁打などが出るも得点できない国際基督教大高との点差が少しずつ広がっていく。
6回裏、あと1点でコールドが成立という状況で、玉川学園は1死二塁のチャンスを作ると、試合を決めたのはここまで2打数2安打のエース白木だった。白木が振り抜いた打球は左中間を割り走者が生還、10対0で玉川学園が勝利した。
玉川学園のエース白木は6回を被安打3、13奪三振、無失点の投球内容だった。試合を振り返り「相手の打線は自分の直球にタイミングが合っていなかったので、直球でコントロールを意識した」と話した。試合を決めた3安打目については「ヒットを打てていたので、自信をもって打席に入ることができました」と振り返った。積極的な走塁が光ったことについて玉川学園・三井監督は「練習試合から(次の塁を狙うことを)徹底しています。相手のミスを期待するのではなく、ミスに備えて準備することを意識させました」と話した。
敗れた国際基督教大高・篠田監督は「チーム事情から練習不足で、なんとか試合になるかなと思っていた。が、2年生が少なく1年生の初心者を出さざるを得ない状況でした。ただ、ようやく試合ができるようになってきたので、これから選手たちにはもっと野球の面白さを知ってほしい」と話した。