日大三vs都立富士森
日大三 初回の猛攻で圧勝!今大会旋風を起こした都立富士森 さわやかな敗戦
1回裏、右前適時打を放つ日大三3番・富塚 隼介内野手(3年)
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<第104回全国高校野球選手権西東京大会:日大三12-1都立富士森(5回コールド)>◇29日◇準決勝◇神宮
都立富士森は、今大会の台風の目であり、さわやかな旋風を起こしている。4回戦で聖パウロ学園を破り勢いに乗ると、シード校の駒大高、さらには日大鶴ヶ丘までも破り、誰も予想しなかった準決勝進出を果たした。準決勝の相手は、第1シードの日大三。1997年に小倉全由が監督に就任して以来、夏の大会で都立に負けたことがない。都立日野、都立昭和、都立片倉など過去の大会で都立旋風を起こした学校も、ことごとく日大三の厚い壁に跳ね返された。
この試合に向けて日大三の小倉監督は選手たちに、「富士森さんは勢いがあるからな」と語った。こうした相手に謙虚に向き合う姿勢が、都立勢にとっては手ごわいのかもしれない。
日大三は得番号18の河村蒼人、都立富士森は背番号10の玉置真仁が先発した。都立富士森はエースの甲斐凪砂が2日前に日大鶴ヶ丘との延長戦に完投しており、スタートは5回戦の駒大高戦と同じように玉置が先発した。しかし試合開始とともに日大三のバットが火をふく。
1回裏、日大三は1番・藤巻一洸、2番・大川智矢が四球で出塁すると、3番・富塚隼介、4番・浅倉大聖の連続安打で得点を挙げていくと、都立富士森は急遽、玉置に代えて甲斐をマウンドに送る。甲斐に代わっても日大三の猛攻が続き、5番・金澤海斗の中犠飛を挟んで後続の打者が河村の二塁打を含め4者連続安打。その後も浅倉の二塁打などで加点する。結局1回裏に打者14人の猛攻で10点を挙げる。
何点リードされても自分たちの野球を見失わないのが都立富士森の良さだ。2回表、都立富士森はこの回先頭の4番・秋山世成が四球で出塁すると、暴投で二塁に進み、犠打と内野ゴロで生還し1点を返した。
日大三は初回のような猛攻はなくなったが、2回、3回と1点ずつを加点する。河村は5回を失点1に抑え、5回コールドが成立した。
敗れた都立富士森の廣瀬勇司監督は、「ここまで来たら自分たちの野球をやろう」と言って選手を送り出し、選手たちもそれに応えた。神宮球場でナイターを含め2試合を戦い、選手たちもノビノビとプレーした。「こんな素晴らしいことはありません」と廣瀬監督は語る。小牧颯太主将も「都立がここまでやってこられた。負けましたが、よくやったと思います」と語った。
日大三は第100回大会以来の甲子園を目指し、決勝戦を戦う。
(取材=大島 裕史)