横浜創学館vs三浦学苑

横浜創学館5番・堀本 一孝

トーナメント表
・神奈川大会の勝ち上がり

大会の詳細・応援メッセージ
・第104回 全国高等学校野球選手権 神奈川大会

選手名鑑情報はこちら
・選手名鑑一覧ページ

関連記事
・桐光学園、桐蔭学園にとっては今年こそ甲子園出場のチャンス。両校ともに投打の主力が揃う
・2年生主体の横浜、総合力はNo.1の東海大相模の課題とは

・今年の神奈川はプロ注目投手、強打者など公立、私立問わず多い年に

日程・結果一覧
・神奈川TOPページ
・第104回大会 全国47都道府県地方大会の日程一覧

気になる学校への応援メッセージはこちら
・学校検索ページ

＜第104回全国高校野球選手権神奈川大会：横浜創学館8-0三浦学苑＞◇23日◇準々決勝◇横浜スタジアム

　ベスト4最後の椅子をかけた一戦は横浜創学館が8対0の7回コールドで三浦学苑を下す結果になった。勝った横浜創学館は準決勝で東海大相模と対戦することとなっている。横浜創学館の森田監督は「カギは投手陣になると思います」と話し、強力打線をいかに最少失点で抑えられるかをポイントに挙げた。

　ただ、打線は東海大相模と引けを取らない破壊力があるのではないか、と思わせるような厚みがあった。各打者が非常にコンパクトな構えでありながら、鋭いスイングでバットを振り抜き、痛烈な打球を飛ばし続けた。

　森田監督曰く、練習からセンター方向へ低いライナー性の打球を飛ばすことを指導しているというが、それ以外のことについては選手たちの意思を尊重することを大事にしているという。

　「変な打ち方でも結果が出るようなフォームならば個性だといっていますので、結果を出せば、あまり選手たちに指導せず、彼らを尊重しています」

　こうした指導の中で成長してきたスラッガーが5番に入り、3打点を記録した堀本一孝外野手（3年）だろう。
　小学生の時には横浜ベイスターズジュニアを経験した逸材は、脇を開けたりしながら懐を深くして構えると、滑らかかつ鋭いレベルスイングで捉えていき、痛烈な打球を打ち返した。

　三浦学苑の先発・星翼投手（2年）の速球を引き付けても飛ばせるパンチ力は「チームで最もスイングする力はある」と太鼓判をしたうえで、「足は速いし、肩も強い。守備も上手いので全てが揃っている」と身体能力の高さがチーム屈指であるようだ。

　堀本は現在、「調子が良い」と自身でもバットが振れていることは実感している。これだけの強打が発揮できるのは冬場の練習が大きいと実感している。
　「タイヤを叩いたり、1.2キロほどの重さがあるバットを使って練習をすることで、筋力をつけてきました」

　こうした練習の成果もあってか、堀本のみならず体格ががっちりしている選手が多い。森田監督に話を聞くと、決して強制でトレーニングを積ませたわけではないようだが、「打撃は良くなっている」と筋力アップに比例して伸びている手ごたえはあるという。堀本も「今年は長打を打てる選手が多いので、出塁すれば長打で得点に結びつけられると思います」と筋力強化に伴う長打攻勢は、横浜創学館の攻撃パターンにあるようだ。

　2年連続の夏の決勝へ、準決勝の相手は東海大相模だ。打力の強さは4強に残ったチームの中では随一。簡単に抑えられる相手ではなさそうだが、打線が援護できるかもポイントの1つだろう。堀本はじめ、横浜創学館の打線の出来にも注目だ。

　試合は初回、5番・堀本の二塁打で先制点が入ると、その後も打線が繋がり、4得点を記録。主導権を握ると、4回にも追加点を加えて5対0で迎えた6回、4番・高野大和内野手（3年）の適時打などで3得点。これで8対0とした横浜創学館が、三浦学苑を7回コールドで下した。

（取材＝田中 裕毅）