試合レポート

立花学園vs藤沢清流

2022.07.23

創部初の4強入り 立花学園の投手陣が粘り、延長11回サヨナラ勝ち飾る

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サヨナラ勝ちに歓喜する立花学園ナイン

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<第104回全国高校野球選手権神奈川大会:立花学園3-2藤沢清流(延長11回サヨナラ)>◇22日◇準々決勝◇横浜スタジアム

 全国有数の激戦区・神奈川の準々決勝にふさわしい投手戦を制したのは立花学園だった。
 延長11回までもつれる熱戦を制して、創部初となるベスト4進出。甲子園出場へ大きく前進した。

 結果だけ見れば、この試合は複数投手の継投策・立花学園。対してエース完投型・藤沢清流と、現代野球におけるテーマとなっている投手運用の在り方が真逆なチーム同士が火花を散らし、立花学園が勝利することになった。

 立花学園といえば、最新機器を活用した画期的な練習法を取り入れることでも有名な勢いある学校。投手陣であればラプソードなどを活用してレベルアップしている。

 藤沢清流戦で先発したエース・福岡大海投手(3年)は、数字があることで、目的意識を明確に持って取り組めていることを実感。そのおかげもあり、春先で最速136キロ、回転数2300、回転効率に至っては90%以上をマークする伸びる直球を誇る。

 藤沢清流戦でも、角度を付けた伸びる直球は威力抜群で、鋭く沈む縦のスライダーとの組み合わせもしっかりしていた。ベンチにいた志賀監督も大事な試合での先発に抜擢するほど、エースへの信頼は大きい。

 ただ、「勝負どころがテーマになりますので、(選手交代で)相手が活気づくか。それともうっとなるのか。そのタイミングを見続けています」と勝つために必要なタイミングで継投をするために、常にアンテナを張っているという。

 この試合も、「結果的に復調しましたが、4回の投球を見てから考えていました」と早々に継投策を視野に入れていたという。最後は9回から継投となったが、これも攻撃の勝負所どころだったからこその交代だったが、同時に2番手以降に自信があるからだろう。

 2番手・佐藤里薫投手(2年)はランナーを背負い続けるも、粘りの投球でサヨナラへの流れを作った。志賀監督曰く「心は熱い性格の持ち主ですが、落ち着いて投げられる」という佐藤は小柄ではあるが、力感溢れる投球フォームから、球威ある真っすぐ。加えて大きく曲がる縦のスライダーが印象的だった。

 直球の切れ、球質で勝負した先発のエース・福岡とは、少し違った球威で勝負ができるところが強みといっていいが、この他にもブルペンを見ると、サウスポーも控えているなど、複数投手が揃っていた。「4人の投手で何とかできる」と志賀監督は1人1人への信頼はもちろん、自チームの投手層に自信を持っていた。

 創部初の4強入りとなり、初の甲子園へ残り2勝となった。「甲子園出場へ、最大限バックアップしたい」と志賀監督は話したが、相手は横浜。強力投手陣で決勝の切符をたぐり寄せられるか。

 試合は9回終わって2対2と拮抗した投手戦を展開。どちらに3点目が入るか、固唾をのんで見つめる中、迎えた11回に後攻の立花学園が3つの四球で1死満塁とすると、2番・高橋琉吉内野手(3年)の一打でサヨナラ勝ちを飾った。

(取材=田中 裕毅

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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